2006年2月7日発表 環境にやさしい、ごみ焼却灰のセメント原料化技術 塩類を除去した洗浄水を再利用する、国内初のクローズド方式を開発 株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:網本勝彌)は旭化成エンジニア リング株式会社(以下、AEC)と共同で、地域新生コンソーシアム研究開発 事業で共同開発※1した、ごみ焼却灰のセメント原料化を目的とした「高効率 脱塩洗浄技術」(特許出願済)をもとに、脱塩洗浄排水から塩類を除去した処 理水を洗浄水に再利用して、排水を放流しないクローズド方式を国内で初めて 開発しました。
写真:ごみ焼却灰の高効率脱塩実証施設 一般廃棄物(都市ごみ)は年間約5千万トン発生し、その約80%が焼却処理され500万トン/年の灰が埋 め立て処分されています。このため最終処分場の確保が全国的に重要課題となっていますが、用地の制約条件 により建設が困難になっています。 一方セメントメーカーの、セメント資源としてのごみ焼却灰の受け入れ可能な量は700万トン/年であると 推計されます。しかし、ごみ焼却灰は大量に塩素を含有(主灰:2〜3%、飛灰:15〜20%)するため、普通ポ ルトランドセメント(塩素の含有基準(JIS):350ppm)への原料化には、塩素を安価で高効率に脱塩する技術 が必要です。 当社らはこのニーズに応えるため、ごみ焼却灰の「高効率脱塩洗浄技術」を2004年までに共同開発※1し ました。この技術は、多段バッチ洗浄方式※2を採用して使用洗浄水を少なくする、などの特徴があります。 しかし、内陸部などにおいては、高濃度の塩類(主成分:塩化カルシウム)を含む脱塩洗浄排水の放流による 環境負荷が課題となります。 当社とAECはこの課題を解決するために、脱塩洗浄排水を減圧蒸留してスラッジと蒸留水に分離処理し、こ の処理水を再度洗浄水としてリサイクルさせ、排水を放流しない「高効率脱塩洗浄技術」のクローズド方式を 開発しました。 今後当社は、今までと同様AECなど共同研究開発会社と連携して、廃棄物処理業者、自治体、セメントメー カー等へ全国的に脱塩洗浄施設の営業展開を行い、循環型社会の構築に貢献していきます。 ・ ごみ焼却灰の高効率脱塩洗浄施設 クローズド方式の基本フロー(図省略) 《本方式の特徴》 ?難溶解性塩素化合物を可溶化させることにより、脱塩率90~99%の高効率脱塩 ?多段バッチ洗浄方式※2の採用により、要求される脱塩率(洗浄後の塩素量0.2%程度まで可能)に応じた 最適な施設計画が可能 ?少量の洗浄水で高効率に脱塩できるため、コンパクトな施設計画が可能 ?熔融方式など、他のごみ焼却灰処理方式と比較して建設費およびランニングコストが安価 ?ごみ焼却灰をセメント原料として確実にリサイクル ※1地域新生コンソーシアム研究開発事業で共同開発:2002〜2003年度、九州経済産業局による地域新生コン ソーシアム研究開発事業により基礎研究および実証試験を実施 共同開発メンバー:当社の他、福岡大学、(独)産業技術総合研究所、旭化成エンジニアリング、旭化成、清本 鐵工、麻生、麻生セメント 「高効率脱塩洗浄技術」は第三者機関の財団法人廃棄物研究財団による廃棄物処理技術開発支援事業における 技術開発支援概要書を2004年5月に取得 ※2多段バッチ洗浄方式:複数の洗浄槽を使用して洗浄、脱水を繰り返す洗浄方法 この件に関するお問い合わせ先 株式会社フジタ 広報室 今川・大山 Tel.03-3402-1911(代) Fax.03-3796-2346 e-mail info@fujita.co.jp フジタ http://www.fujita.co.jp/