戸田建設とケミカル工事、ウォータジェット回収システムを開発 戸田建設(株)(加藤久郎社長)と(株)ケミカル工事(堀越邦臣社長)の両 者はこのほど、既設コンクリート構造物の健全部を保持し、劣化部位のみ除去 する方法として、高圧水の噴射により劣化部位をはつり取るウォータージェッ ト工法を採用し、さらに作業時のはつりガラ・噴射水の確実な回収性能を付加 した「ウォータージェット回収システム」を開発した。 《はつりガラ・噴射水の確実な回収目指す》 老朽化した既設コンクリート構造物には、塩害・アルカリ骨材反応・中性化な どの経年劣化や、その他の損傷によるひび割れ・剥離などの変状が生じたもの が多数存在する。これらの構造物を補修補強する上で、最初に必要となる作業 が劣化部位の除去。劣化部位の除去には従来、既設コンクリートに与える悪影 響を考慮しないまま、ハンマーによる叩き落とし、ブレーカなどによるはつり 処理が実施されてきた。
【写真上はウォータージェット改修システムの実験風景、写真下は回収された はつりガラ】
しかしなから、これらの処理は既設コンクリートの健全部にまでマイクロクラックを生じさせ、構造物の性能 を低下させるため、新たな劣化部位除去方法が求められている。今回、戸田建設らが開発した「ウオータージ ェット回収システム」は、はつりロボットに搭載された噴射ノズルを用いてコンクリートに高圧水を噴射し、 劣化部位をはつり取り、はつりガラ(スラリーを含む)及び噴射水の跳ね返りを回収カバーにより集積し、バ キューム設備により吸引回収するもの。 このシステムによって、劣化部位の確実な除去と従来の飛散養生及び片付け作業などの準備作業を大幅に軽減 できるとともに、作業の安全性の向上、作業で生じた廃棄物(汚濁水、はつりガラ)の確実な回収が可能とな った。同システムの特徴をまとめると(1)高い回収率の実現(2)準備作業の軽減(3)安全性の向上 (4)あらゆる部位、足場上のはつり作業も可能―など。戸田建設らでは今後、同システム地下鉄道(東京地 下鉄など)、道路(高速道路各社など)系発注者へ提案していく予定。