東レ建設(株)は広島工業大学と共同で、炭素繊維強化プラスチック板・ト レカラミネート(CFRP帯板)を用いた鋼梁接着補強工法を開発、実用化 に成功した。超軽量・高強度を活かした鋼部材の補強工法で、施工実績とし ては東レの名古屋工場がある。S造建築物の梁補強、鋼構造物の発錆劣化部 分の補強工法として、設計施工マニュアルを完成させたのは世界で初めて。 超軽量・高強度を特徴とする炭素繊維を活かした鋼梁部材の補強工法は、熱 硬化型のエキポシ樹脂を含浸・硬化させたトレカラミネートを構造物に貼り 付けて補強するというもの。耐薬品性・耐食性にも優れ、工場や沿岸地帯な どの過酷な環境下での補強も可能、さらに接着工法なので溶接作業が不要。 他に、鋼構造物で使用すれば、数10%以上の剛性アップ、耐力強度のアップ が可能となる。
【写真上】「トレカラミネート」の荷姿
【写真下】トレカラミネート断面図
同工法で用いる補強材は、炭素繊維シートなどと異なり、補強材そのものが硬く剛性があり、厚さは1から 2?程度、幅は50?、重さは1mあたり80から160グラムと鉄の5分の1と軽い。従って狭い場所での施工性 に優れ、施工後の階高減少などの影響もない。また、トレカラミネートは工場で成型加工され、シート工法 に比べて品質が安定している。 同社は5月24日、「鋼梁接着補強工法の世界初の実用化」と題して記者発表会を開き、事業展開については 「倉庫や工場、事務所など荷重増加対策、各種プラントなどの錆発生に伴う鋼材断面不足対策を対象にする」 と説いた。2007年度に(仮称)CFPR板鋼梁接着補強工法研究会を発足させて、設計・施工技術の充実を 図り、公的機関の審査証明や技術評価の取得を予定している。 同社本支店とリフォーム事業部のルートで営業活動を行い、今年度は1億円の受注目標をあげている。2007 年度は2億円、2008年度は4億円、2009年度は7億円を見込んでいる。