清水建設とみのる産業が共同開発 軽量でローーコスト 清水建設(株)(野村哲也社長)は、みのる産業(株)(岡山県赤磐市、生本 純一社長)と共同でこのほど、軽量でローコストの壁面緑化システム「パラビ エンタ」を開発、実用化した。 同システムは、パネルタイプの緑化ユニットを自在に組み合わせて、建物など の壁面を緑化する工法。緑化ユニットの組み合わせパターンや好みの植栽植物 を選ぶことで、壁面を自由にデザインすることが可能になる。 ヒートアイランド現象の緩和などを目的とする緑化技術の分野では、壁面緑化 が最近注目を集めており、屋上緑化に続いて今後は壁面緑化の普及が加速する ものと考えられている。壁面デザインが可能な従来の壁面緑化技術は、袋詰め にした土壌をケースに収めた緑化ユニットを鉄骨フレームに設置するタイプが 一般的。しかし、このタイプは緑化ユニットの構成資材が複雑で重く、ユニッ トを設置する鉄骨フレームも重さに応じた強度が必要なため、コスト面で割高 になっていた。
【写真上】デザイン例(チェッカー型)
【写真下】施工事例(清水建設技研中央棟壁面)
今回開発したユニット型壁面緑化システム「パラビエンタ」の最大の特徴は、緑化ユニットの植栽基盤に、熱 融着培土を採用していること。この熱融着培土は、ポリエステル繊維を混ぜた培土を蒸気で加熱し、厚さ五? のスポンジ状に成形したもので、保水性と排水性に優れ、軽量な薄層構造でも多様な植物の生育が可能とな る。 同システムは、軽量な熱融着培土の採用によってローコスト化に成功。ユニット型の壁面緑化工法としては、 業界最高水準の軽量化・ローコスト化を実現した。 同システムの構成資材は、熱融着培土をステンレス製メッシュ枠に収めた60?角の緑化ユニットと、各緑化ユ ニットを壁面に沿って設置するための薄型鋼製枠。施工の際は、緑化ユニットを薄型鋼製枠の任意の場所に置 いてボルトで固定するだけで良い。緑化ユニットの組み合わせパターンや好みの植栽植物を選んで、壁面デザ インを自由に創出することが可能。自動での潅水・施肥ができ、日常管理の省力化を図ることができる。
両社は同システムを8月から、清水建設関係会社の(株)テクネット及びみのる産業を通じて事務所ビル、学 校及び商業施設向けに販売を開始。標準設計価格は、設置工事費や潅水装置を含め8万円/?で、初年度1億 円、3年後に5億円の売上げを見込んでいる。
なお、熱融着培土の生産を担当するみのる産業は、岡山県内に新工場を建設し、熱融着培土の生産能力を増強 する計画。