公共建築物の耐震補強促進の一助に 戸田建設(株)(加藤久郎社長)は、自社開発の耐震補強工法「鋼管コッター 工法」を、戸田建設以外の建設会社でも施工できるように、10月10日付けでオ ープン化した。 同社の「鋼管コッター工法」は、これまでの耐震補強工事に数多く使用されて いた「あと施工アンカー」に替え、既存躯体のかぶり部分に円筒状に溝を掘り 鋼管を挿入する工法で、従来、施工の際に大きな問題であった騒音や振動の発 生を抑え、粉塵も発生させない環境に配慮したもの。また、他の工法に比べて も低コストでの施工が可能。 同工法は2003年に建築技術性能証明を取得し、それ以降多くの実績を重ねてお り、同社設計の耐震補強工事の標準仕様になっている。しかし、同工法は同社 独自の特許工法のため、これまで公共工事で採用する場合は、受注後VEなど による設計変更を行っていた。 現在、学校や病院の耐震化が遅れており、早急な耐震補強促進が望まれてい る。例えば、防災拠点に指定されている公共施設のうち、学校施設の未耐震化 棟数は約6万棟にのぼっている。
地方自治体の管轄するこれら建物の耐震補強工事は、会社規模に対する工事金額の制限が設けられており、多 くの場合は同社自らが受注することはできない。地方自治体の担当者からは、地元の建設会社でも施工できる ようにしてほしいとの要請も出ていた。 同社ではこうした状況を踏まえ、公共建築物の耐震補強促進の一助となるべく、今回「鋼管コッター工法」の オープン化を決定した。 オープン化にあたっては、設計事務所に対する講習会や設計指導のための指針を準備し、鋼管コッター工事の 専門施工会社を育成してきた。現在は同工法の認定を受けた六社で全国をカバーしているが、逐次増やしてい く予定。 今回のオープン化は、鉄筋コンクリート耐震壁に限定するとしているが、今後は鉄骨ブレースによる耐震補強 やその他の応用工事などにも対象範囲を広げていく考え。