トンネル工事で良好な施工性 戸田建設(株)(加藤久郎社長)はこのほど、東日本高速道路(株)(NEX CO東日本)発注の北関東自動車道岩瀬トンネル東工事で、西松建設(株)と 共同開発した「繊維補強覆工コンクリート」初めて適用し、高い品質と良好な 施工性が得られることを確認した。 この「繊維補強覆工コンクリート」は、新しいポリプロピレン短繊維(繊維 名・シムロック)を混入することで、曲げ靱性を高めて剥落防止性能を向上さ せ、耐荷力及び耐久性の強化・保持、ひび割れ発生抑制を目的として開発した もの。 戸田建設と西松建設の両社は、1999年10月の業務提携以来、共同研究テーマ の一つとして、コンクリート構造物の高品質化・長寿命化を目的とした各種技 術を開発しており、その一環として同技術を共同開発した。 ※写真上:本線打設状況 ※写真下:繊維の形状
今回、同技術を適用した工事は北関東自動車道岩瀬トンネル東工事で、本線非常駐車帯の一部と避難連絡坑に 適用。旧日本道路公団(トンネル施工管理要領・繊維補強覆工コンクリート編)に規定される各種性能試験を 実施し、今年5月にNEXCO中日本中央研究所に試験結果を提出し、受理された技術で、実工事への適用は 初めて。 シムロックは、コンクリートとの付着強度向上を目的として、繊維断面形状を十字型にし、延長方向にはエン ボス加工(凹凸加工)を施している。この繊維をフレッシュコンクリートに0.3vol%混入し、攪拌・打設 する。 この結果、同工事の品質管理試験で、曲げ靱性係数は平均で1.8N/?となり、前述したトンネル施工管理要 領に規定される曲げ靱性1.4N/?を安定して上回った。また、専用の投入機を使用することで、均一に繊維 が分散し、ファイバーボール等の発生がないことを確認した。 現在、戸田建設では第2東名高速道路の大断面トンネル覆工への適用を検討中で、今後もNEXCOをはじめ 国土交通省、地方自治体、各鉄道会社等の発注側各企業者へ積極的な技術提案・営業展開し、実工事への適用 を推進する予定。また、トンネル覆工コンクリートにとどまらず、コンクリート片剥落防止対策の1つとして 各種土木構造物や建築構造物への適用も視野に入れて、技術提案・営業展開を図っていく。