◇◇◆マンションの試算価値向上◆◇◇ 東レ建設(株)(本社・大阪市北区、高安年男社長)では、RC造の主要構 造物や主配管などの品質を30年間保証するシステム「TRY30」を開発し た。設計から施工、管理・メンテンスまでを一括して提供することで資産運 用の長期保証を可能にしたもので、賃貸マンションでの展開を図るとしてい る。先頃、同システムを適用した第1号のマンションが完成した。 このシステムは、建物の主要構成部を「コア」「ミドル」「フェイス」の3 つに分類。コア部分は、梁・柱・耐震壁の構造部と電気幹線と給排水主管部 分、ミドルは、屋根と屋上、バルコニー、庇や壁、下地など取替えが可能で もコストに直結する部分で、フェイスは入居や退去時に必ず取り替えるクロ スや床材など。これらの一般的な保障期間はコア部分とミドル部分で2から 10年、フェイスは2年間程度(社不動産協会の中層アフターサービス基準に よる)とされているが今回、同社が開発したTRY30では、完成後の取替え が最も困難とされるコア部分で最長となる30年間の長期保証を可能としたも の。
特徴としては、バランスのとれた構造計画や躯体コンクリート内への電気配管の打込廃止、余剰水を極小化 した高耐久コンクリートや腐食しにくい設備配管の採用ーなどがあり、これらの施工管理を徹底することで 基幹部分の品質を高め、さらに東レ建設をはじめとするグループ各社の実績とノウハウを結集したことにあ る。 具体的には、ゼネコンとデベロッパーの両機能を持つ東レ建設と子会社の東レハウジング販売(株、管理・ リフォームの東洋コミュニティサービス(株)のグループ内で、長年にわたる分譲マンションでの管理実績 で培われた維持・メンテナンスノウハウにより、一貫した企画・設計・施工・施設管理・耐震診断・リフォ ームを実現、建物価値の長期間維持が可能となった。 また、一般マンションとのコスト比較では、建築コストでは1から2%の増加が見込まれるが、30年間での メンテンスコストで約20%を軽減。100戸クラスのワンルームマンションでの試算では、約1,500万円程度と 予想している。システムの適用条件では、建物用途が賃貸用共同住宅であり、東レ建設の設計・施工でTR Y仕様を採用し、管理は同社が指定する事業者へ30年間委託するほか、同社によるメンテナンス工事(有 償)を実施することとしている。なお、コア部分は2年間の点検と5年毎の診断は無償で実施する。 今回、同システムを適用した初のマンションがこのほど、東京都調布市で完成した。同社が自社開発した 「つつじが丘」プロジェクトで、RC造9階建て(1階店舗、共同住宅67戸)の規模。今年3月に竣工した もので、このほか現在でも2件の案件で協議を進めている。 東レ建設では、TRY30を賃貸マンション経営で建物リスクを軽減できる商品とし、また同社の「品質重 視」の姿勢をアピールする商品として位置づけ、今後、不動産ファンドや賃貸マンションオーナーに対し、 積極的に働きかけていくとしている。同社では、同システムの適用案件で2010年には年間20億円の売上を目 指している。 東レ建設 http://www.toray-tcc.co.jp/