清水建設?(宮本洋一社長)はこのほど、携帯電話を使った品質管理支援ツー ル「コンクリート情報共有システム」を国土交通省発注の土木工事の施工現場 (茨城県ひたちなか市)に導入した。
同システムは、社内の関係部署にとどまらず、工事発注者や協力業者など社外 の工事関係者にまで、インターネットを介して情報ネットワークを構築し、リ アルタイムな品質管理情報を共有化することで、品質の確保と信頼性の向上に 貢献するもの。なお、同システムは?日本コミニケーションス(高瀬博行社 長)と共同開発した。
〜〜〜 携帯電話を使った品質管理支援ツール コンクリート情報共有システム 〜〜〜 今回の「コンクリート情報共有システム」は、現場で得たコンクリートの品質データや写真データを、携帯電 話からインターネット上のサーバーへ直接送信。関係者はサーバーにアクセスすることで、現場の品質情報を リアルタイムで把握できる。サーバー内でデータは自動的に記録保存されるとともに、必要な帳票などが作成 される。
同システムの最大の特徴は、工事発注者を含む社内外関係者間にインターネットを介した情報共有ネットワー クを構築すること。携帯電話からデータ送信される都度、サーバー内で情報更新し、このサーバーにアクセス することで、工事関係者全員がリアルタイムな品質管理情報を共有化できる仕組みとなっている。
これにより、工事発注者、現場担当者及び本社の技術スタッフらがいつでも、またどこからでも現況をウェブ 画面で確認できるため、最新の品質データに基づいてさまざまな角度から品質チェックや検討が行えるように なり、品質管理の信頼性が大幅に向上する。また、品質管理情報の透明性という点でも、より優れたものにな る。
同システムで扱うデータは打設前検査5項目、受け入れ検査6項目、圧縮強度試験2項目、そして品質履歴の トレーサビリティー5項目の合計18項目。データ数は検査頻度やコンクリート打設量で違ってくるが、この ほど同システムを導入した「常陸那珂港東防波堤本体工事」では、1打設あたり約1、200個のデータを扱 った。
清水建設では、同システムの原型を2005年11月に竣工した「大阪港夢洲トンネル沈埋函(五号函)製作 工事」で使用。同システムは、この原型システムの機能を拡張すると同時に汎用性を持たせたもの。品質管理 支援ツールとしての有効性に関しては、2007年3月に竣工した「常陸那珂港東防波堤本体工事」で使用 し、確認済み。
なお、同システムは汎用の携帯電話ツールをシステムのプラットホームに使うことで、現場への導入コストを 抑えることに成功している。導入費用は月額3万円のサーバー利用料だけで済んだ。
同社では今後、新たに受注する工事案件を中心に同システムの全国展開を図っていく。