特別企画:2009年度 上場建設会社64社の受注・業績動向調査
受注高合計は前年度比14.4%減、民間工事の減少が影響
~海外工事受注高合計も前年度比4.8%減少~
■はじめに
建設会社の倒産は、公共事業の前倒し発注や資金繰り支援策により、昨年の7月以降、今年の3月を除いて、6月まで前年同月比減少が続いており、これまで概ね減少傾向を辿ってきた。しかし未だマンション市況や企業の設備投資に力強さが見られないうえ、前鳩山政権の「コンクリートから人へ」の方針のもと、2010年度の公共事業費は6兆円割れ(約18%削減)と大幅に削減される。また、ここにきて原油や鋼材価格の動向も不透明であり、今後、建設業者の淘汰が増加基調に転じる可能性は否定できない。
帝国データバンクは、全国の上場建設会社の2009年度の決算短信から、単体ベースの受注高、および連結ベースの売上高、売上総利益について、前年度との比較・分析を行った。調査対象は、上場している主要建設会社64社(6月および9月期決算を除く)で、受注高については、単体ベースで官民などの受注の内訳が判明し、前年度との比較が可能な55社。
なお、竹中工務店は未上場だが、今回の調査対象に加えている。
■調査結果
1.上場建設会社64社(竹中工務店を含む)のうち、受注高が判明した55社の受注高(単体ベース)は合計で10兆2242億9800万円(前年度比14.4%減)となった。55社のうち受注の内訳(官・民・海外など)が判明している建設会社は37社あるが、民間工事受注の減少が28社に達するなど、総じて民間工事の減少が受注全体の落ち込みに繋がっている。
2.海外工事受注に関しては、前年度との比較が可能な建設会社は16社あり、受注高合計は、5015億6000万円(前年度比4.8%減)となった。一部建設会社の受注高の落ち込みが大きかったことが全体の受注額の減少に影響している。10社は受注が増加しているが、アジア地域の受注の増加が見られる。
3.2009年度の売上高(連結ベース、以下同様)は、合計で14兆6413億3200万円(前年度比12.1%減)となった。東京以外に本社を置いている建設会社の減少が目立った。
4.2009年度の売上総利益の合計は1兆333億6100万円(前年度比9.5%減)となり、5割強の企業の売上総利益が悪化している。売上利益率の増加率上位は道路工事業者が大半を占めるなど、それ以外の建設会社との二極化が鮮明となった。 (株)帝国データバンク
http://www.tdb.co.jp/
*記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。