建築物を使いながらの耐震補強に幅広く適用できる間接接合工法を開発
―短い埋め込み深さ・高い接合耐力・低い工事騒音で耐震補強を実施―
飛島建設株式会社(社長:伊藤寛治)、株式会社大本組(社長:大本榮一)、サンコーテクノ株式会社(社長:洞下英人)の3社は、建築物の耐震補強に幅広く適用可能な高性能接合部材(以下、ディスクシアキー)を開発し、それを用いた構面内の間接接合工法について、(社)建築研究振興協会より技術性能評価を取得いたしました。
本工法は、トグル制震構法のような制震ブレースを用いた耐震補強の他、強度型の鉄骨ブレース補強にも適用可能であり、構面内の耐震補強に幅広く適用することが可能です。また、短い埋め込み深さで高い接合耐力を発揮することから、SRC造のような埋め込み深さが制限される建築物の耐震補強にも適用することが可能です。
施工環境に配慮した施工法により、従来の間接接合工法に比べ、最大30dBの施工時騒音低減を達成しました。また1個あたりの接合耐力が高く、施工数量も低減できることから、建物を使いながらの耐震補強に適しています。
また、一般的なSRC造建築物を対象とした場合、工事費ならびに工期は従来の間接接合工法に比べ10~15%程度の削減・短縮が可能です。
今後、本工法を様々な建築物の耐震補強に積極的に提案し、建築物の耐震性能向上に役立てていく予定です。
なお、ディスクシアキーの開発は国土交通省の住宅・建築関連先導技術開発助成事業(平成21年度~平成22年度)の助成を受けて実施いたしました。
■開発の背景
地震による建物被害を軽減するため、旧耐震基準で設計された建築物の耐震補強を行うことが急務となっています。制震ブレース等の補強架構を建築物に取り付ける耐震補強工法では、地震時に補強架構は既存躯体と一体となって挙動する必要があるため、両者を接合する接合部には高い接合耐力と剛性が要求されます。
一般的な接合工法として間接接合工法があります。この工法では、既存躯体に打設されるあと施工アンカーを介して補強架構にせん断力を伝達することから、補強架構の性能が向上すると、あと施工アンカーには高い接合耐力が必要となり、径が太く埋め込み深さが長いアンカーボルトが要求されます。対象とする建築物がSRC造の場合、内蔵鉄骨までの“かぶり”が100mm程度のものが多いため、必要な埋め込み深さを確保できず、接合部の設計ができない場合があります。また、適用できた場合でも、施工数量が増加し、施工の煩雑さと施工時の騒音の問題が発生します。
そこで、これらの問題を解決し、耐震補強を推進するため、短い埋め込み深さで高い接合耐力を発揮する接合部材の開発を行いました。 飛島建設(株)
http://www.tobishima.co.jp
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