“皆ですぐできる”日本初の『組立式蛇カゴ魚道』を開発
高尾野川でアユの遡上効果を確認、実用化しました
鹿島(社長:押味至一)は、このたび「蛇カゴ」を用いた、人力によって組立て可能な簡易型の魚道を開発しました(特許出願済)。この魚道を鹿児島県高尾野川のコンクリート製の堰(せき)に設置したところ、アユの遡上が観測され、魚道として機能することが確認されました。今後、この『組立式蛇カゴ魚道』をアユ以外の生物にも適用させていくことで、水域生物の生育を図るほか、自然の恵みを利用した地域振興や自然と共生した国土づくりに貢献していきます。
*参考画像は添付の関連資料「参考画像1」を参照
○施工性について
・設置、調整、撤去は数人の手で、しかも短時間で行うことができます
・河床・堰などに完全に固定しないため、対象生物の遡上時期や生態に合わせた設置、移動、撤去が可能です。
・従来のコンクリート製魚道に対し、コストは10分の1以下です。
○“皆ですぐできる”ということ
・設置、調整、撤去が人力で可能であることから、地域等の住民の力で“皆ですぐできる”ことが特長です。このため、住民参加型の活動で利用しやすく、生態系サービスの活用による地域振興等に貢献できます。
■アユの遡上効果モニタリング調査
鹿児島県出水市の高尾野川にて、「高尾野内水面漁業協同組合」、「高尾野川をきれいにする会」と共同で『蛇カゴ組立式魚道』を設置し、遡上効果のモニタリング調査を行いました。
アユの稚魚は5月に入って水温17℃に近づくと遡上活動を活発に始める性質があります。そこで、2015年4月、上流部の土砂防止堰傾斜部分と下流部分の落差工垂直部分に対し、本魚道を1基ずつ設置したのち、魚道下流部に稚アユを放流し、同5月上旬に遡上状況を観察して効果の検証を行いました。その結果、いずれの設置箇所でも稚アユの遡上を確認できたことから、本魚道が有効であることがわかりました。
なお、2基の魚道設置作業は、調整を含め6名で3時間以内、撤去作業は2時間程度で終了しました。今回使用し、撤去した各部材は廃棄せず保管しており、来年の稚アユ遡上時期に再利用する予定です。
*参考画像は添付の関連資料「参考画像3」を参照
■今後の展開
今回開発した『組立式蛇カゴ魚道』は、遡上効果のモニタリング調査により魚道としての実用性が確認できました。また、設置・撤去が容易であることも実証でき、本魚道を「皆ですぐできる」魚道と位置づけ、さらなる改善によりアユ以外の生物にも適用させ、水域生物の生育から、森・里・川・海の水・物質循環の確保につなげていきます。
今後も、自然の恵みを積極的に利用して地域振興を図ることで地方創生に寄与するとともに、自然と共生した国土づくりに貢献していきます。鹿島建設(株)
http://www.kajima.co.jp/
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