アーバンコーポG、設計に安藤忠雄建築研究所 大阪府住宅供給公社では、「新千里西町B団地再生地活用事業提案競技」の最 優秀提案者を、アーバンコーポレーショングループに決定した。提案では、 2009年春ごろの完成を目指し、高齢者向け住戸と高層分譲住宅を建設する。設 計事業者は安藤忠雄建築研究所が担当。提案価格は48億円。 ※図:完成イメージパース
最優秀提案者となったのは、アーバンコーポレーションを代表事業者に、設計を安藤忠雄建築研究所、高齢者 向け住いを生活科学運営、分譲共同住宅をアーバンコーポレーションと三洋ホームズ、事業アレンジメントに 伊藤忠商事の各構成員としたグループ。 計画では、高齢者向け住い(介護付き有料老人ホーム)は、敷地面積約4,460?、RC造7階建て延べ約8,600 ?の規模、分譲共同住宅は、約6,950mの敷地に、RC造14階建て、延べ約1万3,800?の規模で建設する。 このコンペは、新千里西町B団地の建替えに伴う再生地活用について、高齢者向けの住いと分譲共同住宅等の 建設を行う事業者と計画を民間から公募し、公社の建替賃貸住宅と併せ、高齢化社会に対応した多世代が近居 する街を実現することで、高齢化が進む千里ニュータウンの再生に寄与することを目的としたもの。 コンペでは、豊中市新千里西町2−24−2の再生地面積1万1,413.80?を対象に、「高齢者が生涯住める、安 心・安全の住いの提供」や「他世代近居の街の形成」、「地区周辺の高齢者等の住民にも貢献する機能」「ア ートロード沿いの活性化及び良好な居住空間の継承・向上について」のコンセプトに沿った提案を求めた。 提案公募では3グループの応募があり、新千里西町B団地再生地活用事業提案競技作品選定委員会が1月に開 いた審査で事業者を決定したもの。 提案では、高齢者向け住いは一般居室72戸、介護居室50室、分譲住宅は全161戸の規模。このうち高齢者向け では、南面の住宅を中心に、介護居室では小規模で複数の談話室、食堂を分散化させ様々な生活スタイルに対 応させるなどの工夫を施している。 また、アートロード沿いに一体的な歩行者空間をつくり、オープンテラスのコミュニティレストランはじめ店 舗を配置することで、周辺歩行者を呼び込むとともに地域交流スペースとしての利便性を高めたほか、地域N PO法人と等との連携も提案している。 これらにより選定委員会では、「企画面が特に評価され、高い企画提案点を獲得した」と評価し、総合評価で 1位となった―と選定理由を上げている。今後については、今年5月頃に土地の引渡しが行われ工事に着手 し、2009年春頃の竣工を予定している。