関西電力は、さらなる地球環境負荷の低減と、高効率で競争力のある電源確保を目的として、姫路第2発電 所の発電方式からコンバインドサイクル発電方式へと整備更新する。姫路第2発電所は、天然ガスを燃料と する関西電力量最大の火力発電所(定格出力255万キロワット、25から60キロワット×6基)で、1963年に1 号機の運転を開始して以来、同社の重要電源としての役を担ってきた。 しかし、設備の経年化が進む中、二酸化炭素排出量の削減をはじめとする地球環境問題への取り組みが重要 性を増すとともに、電力の自由化範囲拡大による一層の効率化が求められるようになってきたことから、関 西電力では、効率的なコンバインドサイクル発電方式への設備更新について、2007年5月から環境影響評価 法等に基づく手続きを開始し、その内容を踏まえた事業性評価を進めてきた。 この事業性評価の結果、1,600度級のガスタービンを用いたコンバインドサイクル発電方式に設備更新するこ とにより、熱効率が現状の約42%から世界最高水準の約60%に高まるのをはじめ、二酸化炭素排出量の大幅 な低減や電源の競争力強化に繋がるとの見通しが立ったことから、同計画を推進することにしたもので、今 後、環境影響評価手続きを進め、2010年7月の工事着工を目指す。 ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて発電するコンバインドサイクル発電方式へと設備更新した後の 姫路第2発電所の定格出力は、291.9万キロワット(48.65万キロワット×6基)で、1号機の運転開始 予定は2013年10月。2015年10月までに6基すべてを稼働させる計画となっている。