(社)大阪建設業協会(奥村太加典会長)では、「経営者としての意識の持 ち方・経営者の在り方」をテーマとした、事業承継・後継者育成セミナーを 18日、大阪市中央区のエルおおさかで開催した。同協会の経営委員会が主催 したもので、セミナーには、会員各社の後継者候補ら11名が参加した。西日 本建設業保証(株)の後援。セミナーでは、初めに主催者を代表して経営委 員会のメンバーである金山工務店の伊藤忠昭社長が挨拶。
伊藤社長は、厳しい経営環境の中、中堅・中小企業が発展・継続していくためには事業継承が大きな課題と なっているとし、事業承継にあたっては「雇用と技術、ノウハウの継承、財務など経営面での承継が必要と なっていくる」と述べ、セミナーを通して「事業承継への心構えや建設業の役割を認識してほしい」と、そ の成果に期待を寄せた。 次いで、(株)TOKビジネスサービスの高槻仁志代表が、‘これからの建設業の課題と経営者の役割につ いて‘とする講義を行った。高槻代表は、 ?経営の中心課題について ?外部経営環境変化の状況確認 ?建設業の内部経営環境について ?事業承継対策と経営革新・新分野進出と公的支援制度の活用法について ―の各項目毎に、自身の経験を踏まえ解説。 この中で高槻氏は、「建設業の仕事は、官が作ってきた部分が多かった」としながら、公共事業の縮小など で従来のやり方は難しくなってきたと指摘、このため「今後は業者自らの働きかけが必要」と述べ、特に地 方では「地域が何を必要としているかを提案していかねば生き残れない」と、発想に転換が重要だとした。