農商工等連携によるまちづくりテーマに NPO法人TOMネット(林秀樹代表理事)主催の「2008年度地域再生フォ ーラムin大阪 農商工等連携によるまちづくり 」が10日、大阪市北区の 大阪中央公会堂で開催された。フォーラムには林代表理事はじめ関係者ら約 50名が参加し、講演、まちづくり事例紹介などに耳を傾けた。
フォーラムではまず、国土交通省近畿地方整備局建政部都市整備課の奥田謁夫課長による「中心市街地活性 化の取り組みについて」、農林水産省近畿農政局生産経営流通部食品課の宮路典彦課長補佐による「農商工 連携の促進のために」、また林代表理事による「農商工等連携によるまちづくり事例」、?地域環境計画研 究所取締役の若狭健作氏による「ひょうご名物魂〜兵庫県内の名物を訪ね歩き、誕生秘話に込められた農商 工連携の好事例を紹介する〜」などの講演が行われた。 講演で林代表理事は、平成10年に設立された同ネットの紹介に続き、同ネットが手がける全国での取組内容 などを解説し「今後も中津市街地活性化のため、これらの事例をさらに研究し、情報提供していきたい」と 語ったほか、近畿整備局の奥田課長は今後の都市のありかたとして「インフラ投資が減少し、人もカネもな いこれからは、真剣にまちをつくるビジョンの確立が求められている」とし、「まちづくりからまちづかい が一般的になるような進め方を」と述べた。 また近畿農政局の宮路課長補佐は、今年9月の農商工等連携事業計画第1回認定で近畿地域では6件が認定 を受けたことを紹介し、同事業について「まちづくりの種になるツールのひとつとなる」と話し、地域環境 計画研究所取締役の若狭氏はメイドイン兵庫を訪ね歩き、「例えば明石ならば誰もがイメージするのはタ コ。名物をつくる上ではまちのイメージを裏切らないことが大事」と話し、「地元で愛されてこそ」「まち の文脈を読み違えない」「もうかるか、を考えるよりもまず、おもしろいか、を考える。相乗効果と将来的 な広がりまでを見据えること」などが名物の鉄則だと強調した。 続いてはリレートーク「農商工等連携で、地域再生はこう変わる!」が関西大学商学部准教授で同ネット大 阪会会長の三谷真氏をコーディネーターに、若狭氏、同ネットの平田恭子専務理事、椿本雅則理事の三氏を コメンテーターに進められ、地域ブランド誕生秘話や推進するうえでの課題などの興味深い内容に参加者ら は熱心に聞き入った。