５団体合同安全公害対策関西支部（友廣康二支部長）では、地下埋設物にお ける事故防止対策の講習会を24日、大阪市西区の建設交流館で開催した。同 支部地下埋設物対策部会と社大阪建設業協会の共催。講習会では、近畿地方 整備局並びに埋設物企業者の担当者を講師として事故防止や保全対策につい てを解説、各会員各社の現場責任者ら約200人が参加した。 講習会では、初めに主催者を代表して地下埋設物対策部会の高嶋章光部会長 が挨拶。高嶋部会長は、地下埋設物はライフラインそのものであり、「事故 による破損は社会的影響が大きく、また建設業の社会的信用も失墜させ、企 業も大きなダメージを受ける」と、事故防止の必要性を指摘、同部会でも現 場に密着した防止対策活動を積極的に推進しており、この講習会もその一環 であると述べ、「今後、事故を未然に防ぐためにもこの講習会が明日の業務 に活かせることを期待する」と、講習の成果に期待を寄せた。 支部が会員に対して行った調査結果によると、昨年１年間に発生した地下埋 設物に関する事故は13件で、工事種別では道路と橋梁が多く、内容は通信ケ ーブルが半数近くを占め、次いでガス管・水道管が続き、事故発生状況では 掘削時が最も多いとされ、その理由は試掘が不十分なことからとなってい る。
講習では、近畿地方整備局企画部の竹内智明・技術調査課課長補佐による「建設工事における事故の現状と その対策について」をはじめ、ＮＴＴ西日本や大阪市水道局、関西電力、大阪ガスらの各管理担当者が、そ れぞれの施設保全等について解説したほか、「西大阪延伸九条ＪＶ工事事務所」（奥村・西松・森本・鉄建 特定ＪＶ）の川谷澤行所長が現場での事例報告を行った。