京都府庁1号館ロビーに展示 源氏物語が誕生してから千年となる今年、京都府ではこれを記念し「源氏物語千年紀」として多彩な事業や イベントを展開している。 こうした事業の一環として縦約2.7m、幅約11mの色鮮やかな漆喰塗り「源氏物語絵巻」が京都府庁・第1号 館のロビーに展示されており、来庁者の人気を集めている。京都府左官業組合会(山本勝己会長)が約300万 円をかけて製作したもので、同連合会の左官職人200人が総力を集結して2日間(100×2日)でこの大作を 完成させた(材料費等の準備期間を含めると約3ヶ月要した)。 作品は、アメリカのデトロイト美術館に所属されている狩野派「源氏物語図」に屏風を参考に、源氏物語の 多くの場面を表したもの。漆喰塗りで描かれた絵巻には、光源氏を中心に色鮮やかな赤や青、桃色など12単 を身にまとった平安美人が数多く登場している。 府庁の近くまで来た人はぜひ見学を。見る者を千年の時を流れて源氏物語の世界に誘ってくれるに違いな い。展示は今年11月上旬まで。京都には、源氏物語の昔から左官など多くの優れた「ものづくり」が現在で も受け継がれている。