業務の効率化とサービス向上へ、21日に説明会を開催 大阪府では、大阪版市場化テストの対象業務である「建設業許可申請の受付業務」の提案を公募する。行政 と民間の連携により、質の高い公共サービスを提供するため業務の民間開放にあたり可能性を検討するため に実施するもので、募集期間は2月5日まで。なお21日に説明会を開催する。 市場化テストについて大阪府では昨年五月、職員研修と建設業許可受付等、大阪自動車税事務所の催告事 務、高等職業技術専門校テクノ講座の四業務を対象に民間からの提案を公募し、その結果を踏まえ同八月に は対象業務の方向性を決定した。このうち建設業許可受付業務等には、大阪府行政書士会からの応募があっ た。同書士会の提案について大阪版市場化テスト監理委員会では、「公権力行使に関する整理等が必要」と し、公権力行使業務の分析や切り分けを行い次第、情報開示シートを修正して再度、事業提案を公募するこ とを求めていたもの。 提案公募の対象となるのは、建設業許可と経営事項審査等の各申請受付に係る業務。申請窓口での形式チェ ックや申請者への補正連絡、建設業情報管理システムへの申請内容入力、許可台帳等の作成、通知書類発 送、書類作成に関する電話相談や閲覧への対応で、要件審査などの公権力の行使を含むコア業務は行わな い。 応募資格は、対象業務について効率的に実施することが可能な実績やノウハウを有する者、受託して実施す る意欲のある者など。応募提案は、監理委員会により官民比較の検討を行い、民間開放の判断を行う上での 参考とするもので、2月下旬に結果発表され、民間開放が可能となった場合、改めて委託先選定を行うこと となる。 2005年度と2006年度の許可等の受付件数の平均は約15万件。窓口となる住宅まちづくり部建築振興課では、 これを常勤職員八名と非常勤職員六名の体制で処理。業務場所である府庁新分館のスペースが手狭なことに 加え、時期によれば申請の待ち時間が最長で三時間にも及ぶことがあった。 このため振興課では、市場化テスト以前から窓口業務の外部委託について検討を進めてきており、これまで に外部委託を実施している東京都に職員を派遣するなど調査を行ってきている。市場化テストについて同課 では、「混雑解消など公共サービスの向上と受付業務の効率化につながる」として期待を寄せる。 なお、提案募集説明会が21日、15時より大阪商工会議所で開催される。申込・問合せは同会議所経済産業部 経済担当(電話06-6944-6249?)まで。 大阪版市場化テストは、行政と民間が多様な形で連携し公共サービスの提供を図るPPP改革の一環として 推進。2005年度にはガイドラインを策定し、「官民競争型」と「提案アウトソーシング型」の2種類を 設定。市場化テストでは昨年、職員研修業務での実施が決定した。