木とガラスを主要素材に 中之島高速鉄道(株)(坂本富司雄社長)はこのほど、現在建設中の中之島 線の開業時期を2008年秋と発表するとともに、設置される四駅のデザインを 決定した(一部既報)。デザインは、「水都大阪のゲートステーションの構 築ー水辺への導入空間ー」をテーマに検討してきたもので、全駅共通のコン セプトとして「木(無垢)」と「ガラス」を主要素材に用いることとしてい る。 駅デザインの決定は、10月末にシールドトンネルが全区間にわたり貫通した ことから、今後、軌道敷設や電気工事、内装工事が本格化することから公表 された。テーマの決定にあたっては、大阪の文化・ビジネスの中心であり、 水都大阪のシンボルゾーンでもある中之島エリアに相応しいものをーとの観 点から検討された。 中之島線には、「なにわ橋駅」「大江橋駅」「渡辺橋駅」「中野島駅」の四 駅を設置。これら各駅に共通のコンセプトとして、改札外コンコースを木 (無垢)とガラス等を主な素材に用いた仕様とする。ガラスは、川面を流れ る「水」の象徴として、木は公園や街路樹などを現すものとし、国際都市に 求められる「和」の感覚、落ち着いた「大人の街」中之島に相応しい駅を象 徴する素材として使用するもの。このほか、各駅のホーム部分に、それぞれ の街を代表する素材を対向壁に使用して差別化を図るとともに、車窓からの 風景を演出することとしている。
具体的に、なにわ橋駅では、地下1階と2階を大胆な吹き抜けとして天井の一部をより高くすることで公園 内の駅にふさわしい広々とした空間とし、対向壁には中之島のデザインの源流とも言うべき中央公会堂をイ メージさせる煉瓦調の素材を採用する。 大江橋駅は、天井高約5mの開放的空間で、光とガラスにより水都を演出、光壁は行灯をイメージし対向壁 は大阪市庁舎と日本銀行大阪支店など、中之島の現在を代表する素材としての石を採用。 渡辺橋駅では、賑わいある地上部と豊かな自然環境をガラスと緑のモチーフによるデザインで表現。対向壁 にはビルの建替えが進む中之島の未来をイメージさせる金属を採用する。 中之島駅は、水を基調とする落ち着いたデザインの中に、水をイメージする波型のガラス壁を導入するとと もに、天井からの照明により木洩れ日を表現。ホーム対向壁には中之島線全体を象徴する木を素材とする。 各駅の概要は次の通り。(▽駅名=?所在地?構造?各階概要?出入口?施工) ▽なにわ橋駅 ~~~~~~~~~~~~ ?北区中之島1丁目地先 ?地下4階 ?地下1階・コンコース、同2階・コンコース、駅務諸室、機械関係諸室、同3階・電気関係諸室、機械関 係諸室、同4階・島式ホーム ?3箇所 ?大林・前田・大鉄JV ▽大江橋駅 ~~~~~~~~~~ ?前同2丁目地先 ?地下3階 ?地下1階・コンコース、駅務諸室、電気関係諸室、同2階・機械関係諸室、同3階・島式ホーム ?3箇所 ?鹿島・間・不動テトラ・飛島JV ▽渡辺橋駅 ~~~~~~~~~~ ?前同3丁目地先 ?地下3階 ?地下1階・コンコース、電気関係諸室、期間関係書室、同2階・コンコース、駅務諸室、機械関係諸室、 同3階・島式ホーム ?3箇所(他に中之島ダイビルと中之島地下街と接続) ?大成・戸田・鉄建・熊谷JV ▽中之島駅(大阪国際会議場) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ?前同4、5丁目地先 ?地下2階 ?地下1階・コンコース、駅務諸室、電気関係諸室、機械関係諸室、同2階・島式ホーム ?4箇所(他にリーガロイヤルホテルと接続) ?鴻池組・清水建設・大本組JV