2007年度の「滋賀県建設雇用改善推進大会」が21日、大津市におの浜の大津プリンス ホテルで盛大に開かれた。主催は社滋賀県建設業協会、滋賀労働局、滋賀県、独立法 人雇用・能力開発機構滋賀センターで、建設産業関係団体ら約200人が参加。今年のス ローガンは「明るい職場 誇れる仕事 建設雇用改善」。 まず、主催者の挨拶で滋賀労働局の小林健局長が「滋賀県における建設業の雇用情勢 は、9月の求人倍率をみてもまだ極めて低い水準にとどまっている。建設業は日本の 基幹産業。団塊世代の大量退職によって技術・技能の継承、不足する若年労働者の入 職促進、人材育成など最重要課題を抱えており、一層積極的な雇用改善の取り組みを 望む」、また、滋賀県の嘉田由紀子知事(代理)から「若い世代にとって魅力ある環 境の創出を。建設業のイメージアップを図り、地域経済の活性化に大きく貢献される ことを期待している」としたメッセージが寄せられた。
さらに滋賀建協の杉橋和彦局長が、「長期にわたる公共投資の減少でダンピング受注が相変わらず後を絶た ず、それによって品質が低下し、下請け企業に過度なしわ寄せがきている」と業界の現状を語った後、「労 働条件の悪化で優秀な人材確保が難しくなっている。若年層の建設産業離れは、業界全体の施工能力や企業 能力の低下、また技術力の低下を招くのではと危惧している。協会としても、夢と誇りを持って働くことが できる建設産業を目指し、雇用の近代化と魅力ある労働環境の改善に向け、さらに努力していかなくてはい けない」と新たな決意を示した。 来賓として独立行政法人雇用・能力開発機構の岡田明久理事長(代理)からは「技能向上のための助成金の 充実、職業訓練や能力開発セミナーなどに取り組んでいる。有効に活用してほしい」と、同開発機構の支援 事業などを説明した。 この後、舛添要一厚生労働大臣から大会を祝福するメッセージが寄せられたほか、厚生労働大臣賞(三陽建 設)の披露や、滋賀県知事賞(村井建設)に輝いた優良事業所などを表彰。さらに「建設業に働く若者から のメッセージ」、「フォトコンテスト」の入賞者表彰を行い、最後に「脳と心を元気に」〜あなたも会社も 元気になろう〜をテーマに有田秀穂・東邦大学医学部教授が講演した。