アウトレット施設を計画、開業は2009年春に 神戸市では、マリンピア神戸事業用地の買受人公募にあたり事業コンペを実 施していたが、このほど買受事業者を三井不動産(株)(東京都中央区、岩 沙弘道社長)に決定した。既設建物に商業施設1棟と駐車場施設を建設す る。売却価格は110億円。開業は2009年3月を予定している。
マリンピア神戸は、「人と海と魚のふれあいの場」をテーマに、市街地に接した美しいウォーターフロント を形成し、快適な都市環境と都市活力を創出して、新しい都市型漁業の発展を目的としており、コンペは、 このマリンピアをさらに充実・発展させることを目的に実施された。 対象となったのは、神戸市垂水区海岸通2169−4の事業用地7万8,397.32?(借地権設定エリア約2万3,379 ?含む)で、事業者は基本方針に従って用地を取得、新たな集客・商業施設と駐車場を自ら企画・建設・運 営及び管理を行うもの。 基本方針では、須磨から舞子までの海洋レクリエーションゾーンの観光拠点となるアメニティの高い非日常 型の集客・商業施設で、明石海峡大橋等の周辺地域にふさわし魅力ある景観を創造する施設とし、ユニバー サルデザインに配慮しながら地域活力創出にも寄与し、安定した雇用創出などの波及効果が見込まれる事業 ―とした。 今年6月に募集を開始、7月の説明会と現地見学会には24社が参加。9月の応募申込には一社の応募があ り、黒田勝彦・神戸市立工業専門高等学校長を委員長とする「マリンピア神戸事業用地買受事業者選考審査 委員会」が審査を行い、三井不動産を選定した。同社では、「南欧の港町」をテーマに、ファクトリーアウ トレット及び立体駐車場二棟の建設を提案。現在の本設駐車場部分にS造2階建て延床面積9,900?の商業棟 「ファクトリーアウトレットセントラル」1棟と、臨時駐車場部分に、S造4階5層構造の延床面積2万 9,800?、2,524台分のスペースを確保した立体駐車場2棟を整備。 同社の提案について審査委員会では、アウトレットでの商品の希少性や賞圏の広域性、観光拠点性から「非 日常型の集客・商業施設と評価される」とし、開業による雇用拡大と周辺への波及効果が期待でき、ユニバ ーサルデザインの原則に基づく施設計画やウォーターフロントの景観形成としての提案などにより、「居住 地域と商業地域双方と共存共栄の関係を構築し、まちづくりに協力する事業」と評価された。 なお、アウトレット施設には物販店舗35店を予定、これにより既存の商業施設である、ファクトリーアウト レット(ウエスト・イースト・アネックス)、シーポートレストラン95店舗、延床面積2万9,155?と併せ、 130店舗・総延床面積3万6,145?の商業施設が誕生する。