越井木材工業(株)(大阪市住之江区平林北1−2−158、越井潤社長)の熱処理壁用製材「コシイ・スーパ ーサーモ」が10月1日付けで、財日本住宅・木材技術センターから優良木質建材等(AQ)の認証を取得し た。熱処理木材としては、日本で最初のAQ認証取得となる。 同社の「コシイ・スーパーサーモ」は、木材に水蒸気を加えながら高温処理することによって、高い耐久性 能と寸法安定性能を付与した木材。この熱処理技術の原型はサーモウッドといい、ヨーロッパで誕生した。 処理に使用するのは水蒸気と熱だけであり、薬剤を一切使わないことが近年の健康・自然志向にマッチし、 日本市場にも出回るようになってきた。同社では住宅用外装材、デッキ用材として販売。 しかし、気候風土が違うヨーロッパのサーモウッド規格をそのまま日本に持ってきても性能が正しく具現で きないため、日本では懐疑的な見方があった。このため同社では、サーモウッドを日本でも品質・性能に対 し安心して使用できるように、新たにAQ認証のサーモウッド評価基準を作成してもらい、日本初のAQ認 証取得となった。同社と学識者からなるサーモウッド研究会を組織し、2年にわたるサーモウッドの耐久性 能、力学的性質、化学成分変化の調査等、サーモウッドの品質管理に化学的手法を初めて導入した。 同社では、今回のAQ認証取得により、これまで以上に安心して「コシイ・スーパーサーモ」を選んでもら い、ひいては国産材の利用促進につなげていく方針。また、近年の地球温暖化への危機意識を背景に、同商 品が木材資源のさらなる有効活用に貢献できるものと期待を寄せている。 越井木材工業 http://www.koshii.co.jp/