妹島和世氏の講演など 社大阪府建築士会（宮崎八郎会長）は１１日、大阪市中央区の綿業会館で「女 性建築士のつどい２００７」を開催した。同会の女性委員会（会員会勢委員 会）が企画したもので、建築家の妹島和世氏の講演会などが行われ女性会員は じめ約３００人が出席した。
このイベントは、女性委員会発足２０周年を記念して行われたもので、出席者のうち約２００人は会員はじめ 学生ら女性が占めた。主催者挨拶では、岡本森廣副会長が、女性建築士の役割として、「安全や安心、環境な ど身近な部分で職能を発揮している」とし、今後は建築士法改正などで厳しい環境となるが、「職能のプロと して研鑽を積み共に発展していこう」と呼びかけた。 また、講演会の共催団体である近畿建築士会協議会女性部会の田井中恭子部会長（滋賀県建築士会）が、「女 性部会に中でも大阪はリーダー的存在だ」とし、建築界では女性をサブ的に扱う傾向にあるが世界的に評価を 受ける女性も多く、「今回の講師である妹島さんもその一人。講演により若い建築士に夢と希望を与え、協議 会の発展につなげていきたい」と講演の成果に期待を寄せた。 続く講演会では、妹島氏が約１時間半にわたり「近作について」を解説。妹島氏は、「内部と外部の関係を持 った状態というものに一環して興味を持ってやってきた」と語り、国内外での作品における「こだわり」につ いて説明した。 また講演後の質疑応答で、女性建築士については、これまでを振り返りながら「ラッキーな面もあり、辛い目 にも会った」とし、あきらめにず続けていれば「おもしろいこともある」と語り、「具体的な空間は人とのコ ミュニケーションの場づくりとなる」と、「人の役に立つ公共空間をつくりたい」と思ってやってきたと自ら の思いを語った。