鏡開きや記念植樹も 関西国際空港の2期空港島用地造成概成並びに第2滑走路竣功を記念した祝 賀会が2日、関西国際空港用地造成(株)と関西国際空港(株)の主催によ り2期空港島で執り行われた。祝賀会には、村山敦社長はじめ空港、工事関 係者ら約1,000人が出席、8月2日の供用施設の完成を祝い合った。また、祝 賀会に先立ち、工事関係者らに対する感謝状贈呈などが行われた。 祝賀会は11時30分から、2期空港島に設けられた特設会場で行われ、初めに 主催者を代表して村山社長が挨拶。村山社長はまず、「世界に向けたグロー バルスタンダードの複数滑走路を備えた24時間空港が日本で初めて完成し た」と施設の完成を喜び、「一期事業を上回る厳しい条件を克服し、新技術 の導入や創意工夫によりコスト縮減を達成し、無事故無災害で今日の日を迎 えることができた」と、国はじめ関係自治体、地元経済界、工事関係者らの 支援と協力に謝辞を述べた。
また村山社長は、「ピーク時の航路増便やメンテナンスによる滑走路閉鎖が不要となり夜間貨物便の増便も 見込まれる」とし、「国のアジアゲートウェイ構想の中でもアジアや世界を結ぶものとして、国際貨物ハブ 空港としての役割が期待されている」と第2滑走路の効果に期待を寄せ、今後は2期事業の早期完成を図 り、「高コスト構造の是正や関西三空港の役割分担、完全民営化など、残された課題解決に向け一丸となっ て取り組んでいく」との決意を示した。 次いで、関西国際空港建設事務所の小谷拓所長が、2期島は約2億6,000万立方mの埋立土量を約36万隻の作 業船で造成、「一期事業に学び、一期事業を超えるを目標に工事を推進し、延べ2,843万時間の無事故無災害 を達成した と工事概況の説明を行った。 続く来賓祝辞では、北側一雄衆議院議員が、「グローバル化に伴う課題に対し関空が課題解決の大きな基盤 となり、起爆剤となる」とその役割に期待を寄せ、2階俊博衆議院議員も、「先人達の情熱によりここまで 来れた。新しい外交拠点として関空を活用したい」と今後の取り組みを示し、国土交通省の鈴木久泰航空局 長は、「新滑走路は新しいスタート。これを活かしアジア、世界のゲートウェイとなるよう支援・協力をお 願いする」と、それぞれ挨拶した。 最後に村山社長はじめ来賓、関係者らによる鏡開きが盛大に行われ、中川和雄・元大阪府知事の発声により 出席者全員で乾杯を行い、2期島造成と第2滑走路の竣功を祝い合った。 一方、祝賀会に先立つ10時からは、2期島植栽エリアで2期空港島用地造成概成記念植樹が行われた。2期 空港島の全体護岸概成と第2滑走路のオープンを記念して、用地造成会社(KALD)が主催したもの。 植樹には、KALDの古土井光昭専務はじめ、土砂採集場四カ所の関係者、2期島造成工事の施工各社で構 成する2期建設協力会などの各代表者ら約300人が出席。各代表の手によって「うばめがし」の苗木60本が植 えつけられた。