関空２期、千里ＮＴ再生など 大阪府の「2007年度の国の施策並びに予算に関する最重点提案・要望」の内容が決定した。地域主権の実現や 府民が安心して暮らせる「安全なまち大阪」の確立、関西国際空港２期事業の推進、都市魅力向上のための基 盤づくり―を要望していたもので、府では、今後も取り組むべき項目はあるものの、「概ね府の提案・要望は 達成された」としている。 地域主権の実現では、?地方の創意工夫を活かすために?財源面での自立?地方分権を進めるための制度的担 保を要望。国の概算要求状況での地方交付税は、税収増加により15兆２千億円と前年度より７千億円減額とな っている。しかしながら、一般財源総額は対前年度5,100億円増の59兆2,300億円が確保された。また、公営企 業金融公庫の財政基盤も地方の共同法人である新組織に全額継承されるなど、「地方の主張にも一定反映され た」としている。 府民が安心して暮らせる「安全なまち大阪」の確立では、警察力の充実・強化と子どもの安全確保を要望。警 察力の充実・強化では、全国ベースで3,000人増加（対前年度比500人減）のうち、大阪府は280人が認めら れ、全国でもトップクラスの増員となった。 関空２期事業の推進は、同事業の円滑かつ着実な推進等を要求。関空会社の安定的な経営基盤確立に寄与す る、政府補給金は、前年度と同額の90億円が確保された。また、２期用地造成事業のスキーム見直しに伴う無 利子資金の是正額40億円については、早期是正を図るよう引き続き要求するとした。 ２期事業について府では、８月２日に第２滑走路が供用されるが、地元としても集客・利用促進に取り組み、 13万回の需要目標達成に向け務めていくとしている。 都市魅力向上のための基盤づくりでは、国際的なバイオメディカルクラスターの形成で、「知的クラスター創 生事業第?期（仮称）」が新たに制度創設されたことから、府では、「大阪北部（彩都）地域」の採択を目指 した取り組みを進める（全国６地域が対象）。 道路関係は、道路特定財源が一般会計化されるなど、非常に厳しい状況の中でも、大阪都市圏の再生に向けて の道路整備は「まだまだ必要」との観点から、国はじめ関係機関に財源確保と都市部への重点投資を求めてい く。 その中で、西日本高速道路（株）の第２名神高速道路では、新設改良費1,660億円が、阪神高速道路?の大阪 都市再生環状道路の建設事業費434億円の所要額が認められ、引き続き、着実な整備推進を図るとしている。 また、ニュータウンの再生では、地域住宅交付金が全国枠で1,870億円が確保され、さらに「ニュータウン再 生ファンド」ともいうべき、街なか居住再生ファンドが拡充されたことから、これらを活用して、千里ニュウ ータウンの再生に向けた取り組み支援などを行うこととしている。