川浪氏(近畿整備局建政部建設産業課長)が講演 生き残る経営などテーマに 専門工事業の若手経営者や後継者をメンバーとする「専門工事業21世紀の会」(中野岳之座長)は7日、大 阪市内のホテルで「研修・交流会」を開催し、近畿地方整備局の川浪信吾・建政部建設産業課長が講演した。 当日は中野座長はじめ同会会員のほか、来賓として社大阪府建団連の北浦年一会長、近畿建設躯体工業協同組 合の山本正憲理事長ら約40人が参加した。 川浪課長は「専門工事業者に行政が望むこと」をテーマに、生き残る経営と不良不適格業者の排除について話 を進めた。 まず、経営面では原価管理なくして経営はあり得ないとの考えを示し「建設業の”どんぶり勘定”は経営では ない」と指摘。工事を受注する時点で採算性があるかどうかわからないのはおかしいとの考えを示した。ま た、元請からの指値に関しても「赤字になるのがわかっていれば受けるべきではない」と話し、追加工事も含 めたそれぞれの段階で契約書を交わしておくことの必要性を強調。さらに、内閣府が建設会社を対象にした調 査で、リスク管理のトップにコンプライアンス(法令遵守)を挙げていることなどを紹介した。 また、不良不適格業者の排除については、平成十四年五月に監督処分基準が強化されたことで、指名停止や営 業停止などによる排除対策が加速している現状を説明。立入調査等を行う施行体制Gメンでは、川浪課長自身 が九州の工事現場で専任技術者の配置違反をGメンとして初めて摘発したことなどを話した。そして、暴力団 排除に関しては行政、発注者らの関係機関の連携が必要との考えを示した。