来年3月に一般競争 兵庫県はこのほど、「県立新加古川病院整備計画」の概要をまとめた。現病院 を移転して新築するもので、建物は免震構造を採用したRC造地下1階地上6 階建て、延床面積2万9,400?の規模で病床353床を整備する。現在は造成工事 を実施しており、来年3月に一般競争入札で施工者を決める。開院は2008年度 の予定。事業費は約135億円。 ※図=県立新加古川病院完成予想
新病院の整備は、現在の加古川病院(RC造8階建て延床面積約1万9,000?、311床)の老朽化と狭隘化が進 んできた上、糖尿病等の生活習慣病への対応や東播磨地域の救命救急センター併設など、新たな医療ニーズへ の対応が求められ、より高度で専門的な医療を提供するために計画された。 計画では、現在の加古川市加古川町から同市神野町神野地内に移転、敷地面積約4万1,800?に、一般病棟や 救命救急センターなどを併せた建物RC造(免震構造)地下1階地上6階建て、延床面積2万9,400?、病床 353床を整備するもの。 施設構成は、1階に外来診療部門、2階に救命救急センターを配し、3階から6階を一般病棟とする。外来関 係部門の1階への集中配置や個室感覚の病室、木質系仕上げ材料の積極使用などで、患者本位の病院を実現。 また、敷地段差を利用した患者動線とサービス動線の明確化、十字型病棟の交差部へのスタッフステーション 配置による効率的な看護動線の確保、将来の医療ニーズに対応する拡張性の確保など、医療機能を効果的に発 揮できることとした。 さらに環境への配慮として、3階と6階の屋上緑化及びグラスパーキングや透水性舗装を採用。さらに太陽 光・風力発電の採用と井水・雨水利用、光庭による自然通風と自然採光、高断熱化、高気密化及び日射遮蔽バ ルコニーによる空調負荷低減を図ることとしている。 また災害への備えでは、大規模地震時でも機能を維持するための免震構造の採用や、ライフラインが途絶した 場合でも最低3日間は機能を維持することが可能な自家発電及び貯水槽を整備。さらに災害拠点病院として、 災害時の患者急増に対応するスペースを確保している。 現在、基本・実施設計を内藤建築事務所が行っているほか、建設予定地では今年4月からノバックにより造成 工事が実施中で、本体着工は来年3月に一般競争入札により施工者を決定する。概算事業費は、医療機器等の 整備費を除き約135億円。