ＢＴＯで来年７月に事業者選定 独立行政法人大阪府立病院機構では、ＰＦＩ事業「大阪府立精神医療センター再編整備事業」の実施方針を発 表した。事業はＢＴＯ方式とし、特定事業に選定後、来年１月から２月に入札公告を公表、総合評価一般競争 入札で７月に落札者を選定する。事業期間は2026年３月末。 この事業は、府立精神医療センター（旧称・中宮病院）の老朽化や狭隘化、さらに医療環境の変化に対応する ため、既存施設を撤去し、建替えにより新たな機能を整備するもので、病院機構が策定した中期計画では、平 成22年度までに建替えを推進することとされた。 計画では、枚方市宮之阪３−16−21の敷地約５万7,640?（全体約10万3,100?）に、病院施設として本館棟・ 成人棟・児童思春期棟の三棟440床・延べ約２万５、900?、付属施設として刀根山養護学校分教室など延べ約 500?の総延べ約２万6,400?を整備する。 ＰＦＩ事業者の業務範囲は、設計と工事監理、建設、仮病棟への移転引越などの「施設整備関連業務、建物並 びに設備の保守・点検、修繕、更新はじめ、食事提供や医事などの「維持管理・医療関連サービス業務」で、 売店運営や自動販売機等の利便サービスについては独立採算としている。 事業方式は、事業者がセンターの設計・建設を行った後に、病院機構に所有権を移転し、事業期間中に維持管 理・医療関連サービス業務を実施するＢＴＯ方式で、事業者は特別目的会社（ＳＰＣ）を設立して事業を行 う。 入札参加者は、建築一式工事を行う企業を含む単独企業か複数企業によるグループ。設計業務担当企業は、一 級建築士事務所登録者で、1997年４月１日以降に精神病床300床以上の病院設計（完工又は工事中のもの）の 実績を有することなど。 建設業務担当企業は、建築一式工事で大阪府建設工事一般競争（特定調達）入札参加資格者で、同一式工事で の経営事項審査の審査基準日が入札書類受付日から１年７か月以前であり、その総合評定値が1,200点以上で あること。 また、1997年４月１日以降に元請（ＪＶでは出資比率20％以上）として、300床以上の病院の建設一式工事を 完工した実績を有し、ＩＳＯ9001・2000の認証を取得していることなど。なお、電気工事並びに管工事を別途 担当する企業も同様の資格・実績等を有することとしている。 病院機構では、実施方針等への質問を11月13日から22日まで受付る。今後は、12月下旬に特定事業の選定を行 い、2007年１月から２月に入札公告と入札説明書を公表、その後質疑応答を経て、５月頃に入札書類を受付、 ７月頃に落札者を選定する。