大林組の設計・施工 大阪府のPFI事業である「大阪府警察寝屋川待機宿舎建替整備等事業」の第 1期宿舎工事が6日、着工した。世帯用・単身寮宿舎三棟を建設するもので、 建物完成後に大阪府に所有権を移転するBTO方式で事業を実施。大林組の設 計・施工で2008年3月の竣工を予定している。
【図:寝屋川待機宿舎完成予想】
建物は、約3万2,500?の敷地に、世帯用宿舎615戸、単身寮130室として、RC造14階、同12階、同15階の3 棟延床面積約5万2,500?を建設するもので今回、14階建ての世帯棟(214戸)と12階建ての単身棟(130室) の2棟が第1期工事として着工したもの。 建物は、集約型住棟として開放的な住環境と界隈性のある居住空間を創出し、単身棟を世帯棟の間に配置して 多様なコミュニティ形成を促進。住戸も、間口を7.5mと広くとり、主採光面に3居室を配するなど合理的で可 変性のある計画としている。 また、環境負荷やライフサイクルコストの低減を図り、近隣への影響や景観にも配慮したものとなっているほ か、一元的な管理体制や防災点検、修繕計画などの維持管理業務に関しても高い評価を受けている。 同事業は、2004年に総合評価一般競争入札で事業者の選定が行われ、落札金額137億6,747万9,582円で、大林 組・合人社計画研究所グループが事業者に決定。その後、大林組が出資する特別目的会社(SPC)であるP FI寝屋川宿舎?(本社・大阪市中央区、井谷守社長)を設立した。 事業では、類設計室(大阪市)の工事監理により、大林組の設計・施工で建設工事を実施し、2008年3月31日 に施設を引渡し、その後2038年3月31日まで、合人社計画研究所と大林組ファシリティーズ、大林組が維持管 理業務を行う。 事業の実施にあたりSPCでは計昨年8月、東京海上フィナンシャルソリューションズ証券東京支社をリー ド・アレンジャーに七つの金融機関からなる融資団とシンジケーションローン契約を締結、プロジェクトファ イナンスによる効率的で安定した資金調達を実現している。 なお、大林組ではこれまで、26件のPFI事業を受注しており、このうち公務員宿舎は、財務省の枚方宿舎な どを含め今回で5件目となった。