子供と高齢者に焦点 明石舞子団地（明舞団地）の再生に向け、明舞団地再生コンペ実行委員会が実施していた「明舞団地再生コン ペ」の最優秀賞がこのほど決定した。最優秀賞となったのは、大阪ガス・ＰＰＩグループの提案。今後は、同 団地の再生計画などの参考にするとしている。なお、表彰式は先月26日に行われた。 今回のコンペは、住民の高齢化や施設の老朽化が進む同団地の再生に伴い、兵庫県が策定した「明舞団地再生 計画」及び「地域再生計画」に基づき、団地全体のまちづくりの将来像と整合を図りつつ、民間活力を導入し た事業とするため、再生計画を補完しブラッシュアップする提案を公募したもの。 提案では、明舞団地全域とその周辺地域を対象とした「再生に向けた基本的な考え方」と「県有地等に立地す る施設」について、団地の現状や課題を踏まえ、目指すべき将来像や土地利用、導入すべき施設と、県と県住 宅供給公社所有地に立地する施設・機能についてを求めた。 ６月20日から７月14日まで提案を受け付けたところ39件の応募があり（応募登録141件）、学識経験者らで構 成する審査委員会により最優秀賞一点と、優秀賞と審査員特別賞各二点を選出した。 最優秀賞となった大阪ガスグループの提案は、「人と自然の循環都市明舞 子育てと、健康・長寿のまちづく り」をコンセプトに、再生に向けた基本的な考え方では、明舞団地再生計画ブラッシュアップの方向について の17の提案を、県有地等に立地する施設ではＡからＤの四地区毎の提案を示している。 17の提案では、空間やゾーンニング形成の方向から、周辺地域住民らを巻き込んだ事業提案、子育てや健康支 援機能の導入を示し、立地施設では、四地区の特性を活かしながら既存施設との連携はじめ、事業コンペやＰ ＦＩを導入しての整備などを提案したもの。同提案について審査委員会では、「子供と高齢者に焦点をあてた コンセプトが明快であり、施設提案も非常に具体的で実現性が高い」とし、既存施設との連携も考慮された 「魅力的な空間」と評価している。 なお、最優秀賞はじめ応募のあった提案については、今後の事業計画に活用するとしている。また表彰式で は、最優秀賞に賞金100万円、優秀賞に各20万円、審査員特別賞に各５万円が贈られた。 明舞団地再生コンペ実行委員会は、兵庫県、神戸市、明石市、ＵＲ都市再生機構、兵庫県住宅供給公社、兵庫 県まちづくり技術センター、兵庫県住宅建築総合センターで構成される。 他の入賞者は次の通り。 優秀賞 ▽「小さく、解く」「混ぜて、解く」＝関西大学江川研究室＋現代計画研究所大阪支店 ▽人々が明るく舞うステージ＝アークポイント 審査員特別賞 ▽農村との共栄＝千葉大学チーム ▽脱２０世紀団地博＝筑波大学・小場瀬研究室