清水建設で改修・増築 京都市教育委員会と京都精華大学は共同で、昭和初期に竣工した元市立龍池小 学校(中京区)の本館・講堂・北校舎を、江戸時代末期以後のマンガやアニメ ーション関連資料20万冊以上を所蔵する日本初の総合拠点「京都国際マンガ ミュージアム(仮称)」に一新する。総事業費約10億円を投じて、マンガの研 究・人材育成・学習・収集・展示など5つの機能を備えた3つの特色あるエリ アを有する地下一階地上2階建て、1部3階、延べ5,010?の施設に改修・増 築する。類設計室(大阪市)の基本・実施設計、清水建設の施工で、11月の開 設をめざして工事を着々と進めている。
京都国際マンガミュージアムは、国内の芸術文化の一端を担うマンガ文化を総括して次世代に継承、発展、海 外への発信を目的に総合拠点施設として整備するもの。2003年4月に日本唯一のマンガ学科を持つ同大学から 市にミュージアム構想が提案され、同年12月に両者間で合意。その後、両者間で会合を重ね、2005年12月末に 基本協定の締結、元市立龍池小学校跡地の活用計画を承認した。 2008年に京都市で開催される国際漫画家大会(国際マンガサミット)に向けて、今年5月16日に同校跡地で市 や大学関係者ら約40人出席のもと待望の起工式を行い、工事に着手した。地下1階地上2階(1部3階)建 て、延べ5,010?の施設規模。校舎の風合いを残し、1階にマンガ閲覧室や喫茶室、2階にマンガ工房やマン ガで京都を紹介する常設展示室、同校の歴史をまとめたミュージアム、3階にはマンガやアニメに関する研究 室を設ける。 マンガ市場を「新たな都市戦略の1つ」と位置付けて、漫画を素材とした研究、その研究成果の実用化による 新産業の創出、また、人材育成や生涯学習の機能の充実を図る。11月の開館時にはマンガやアニメの関連資料 20万冊を収蔵し、2008年度までに23万冊以上を拡充するとしている。総事業費約10億円のうち、今年度の工事 費は1億200万円。
【図:京都国際マンガミュージアムの完成イメージ】