伐採材を有効利用 戸田建設(株)(加藤久郎社長)では、建設工事で発生する伐採材を粉砕した ウッドチップを用いた木質系舗装「グリーンウッド舗装」を、結合剤を含めた 各種条件のもと、つくば市の技術研究所で試験施工を実施し開発を進めてい る。 「グリーンウッド舗装」は本来、産業廃棄物として処理される伐採材の有効利 用を図った木質系舗装。この工法は、建設工事で発生した伐採材を原位置でチ ップ化し、結合剤を添加して混合攪拌後、厚さ3から5?程度に敷き均して転 圧した舗装で、天然素材を使用した木質系舗装は周辺環境と調和し、透水機能 も有した環境にやさしい工法。さらに、アスファルト舗装と比較して表面温度 が上昇しないため、ヒートアイランド現象抑制効果も期待できる。 同工法の主な特徴は?産業廃棄物となる伐採材の有効利用?透水性が高く雨水 を土中へ還元し、環境にやさしい工法?施工が簡単で補修も容易?舗装表面が 天然素材のため、柔らかさや親しみ感があり、周辺環境とも調和?ヒートアイ ランド現象抑制効果?造成工事の歩道や公園、ダム湖畔・河川堤防などの遊歩 道や散策路、病院・学校など各種建物の歩行者用道路等に適用可能―など。
戸田建設・環境ソリューション部では、技術研究所敷地内で各種条件下での木質系舗装の試験施工を実施し、 特性などについて確認している。 同社では今後、国や地方自治体、区画整理組合事業、民間工事などで発生する伐採材の有効利用を通じ、同社 の「グリーンウッドソイル緑化工法」とともに、循環型社会に向けた環境保全に貢献する技術として積極的に 提案していく予定。
【写真上:ウッドチップ舗装面】
【写真下:施工状況(技術研究所)】