女性総合Ｃと池田保健所外13件 大阪府が、初の簡易公募型ＥＳＣＯ事業として提案を公募していた「大阪府立女性総合センターＥＳＣＯ事 業」と「大阪府池田保健所外13件ＥＳＣＯ事業」の最優秀提案者がこのほど選定された。最優秀提案者となっ たのは、どちらも（株）きんでんを代表者とするグループで、今後、府と詳細協議を行い、2008年度からのサ ービス開始を予定している。 最優秀提案者となったのは、女性総合センターがきんでんと安井建築設計事務所グループ、池田保健所外13件 は、きんでんと三晃空調大阪本店グールプ。提案公募では、女性総合センターに３グループ、池田保健所に一 グループの応募があった。 両事業とも、省エネルギー改修設計・施工及び関連業務を事業範囲に、それぞれの契約期間内において省エネ サービスの提供や設備更新と運転、維持管理を行い、光熱水費削減の保証業務などの提案を求めたもので、省 エネ率は女性総合センターが３％以上、池田保健所が５％以上とした。 女性総合センターの提案では、各年の経費削減効果として194万１千円、15年間の総額で6,987万２千円を見込 む。具体的な項目では、府のＥＳＣＯ事業では初めてとなるオール電化方式への変更を提案、これにより省エ ネ率で27.1％、ＣＯ２削減率29.9％とし、年間の光熱水費最低保証基準額を12万２千円とした。 池田保健所外13件では、各年の経費削減効果を88万円、15年間総額で1,320万円とした。省エネ率とＣＯ２削 減率はいずれも2.5％としているが、省エネ率では、一箇所で５％を超える提案があったため公募条件を満た すものと認められた。光熱水費の最低保証基準額は４万円を見込んでいる。 審査での評価点数は、女性総合センターできんでんグループが130点満点中123・76点、優秀提案者（２位）の 三菱電機クレジット関西支店グループは92・99点。池田保健所は140点満点で130・５点だった。 今後、各優秀提案者から２次提案を受け付け、正式契約に向けた詳細協議を実施することとしており、来年秋 から改修工事に着手、2008年度からＥＳＣＯサービスを開始するとしている。 簡易公募型ＥＳＣＯ事業は、ＥＳＣＯ事業の導入が難しいとされる延床面積１万5,000?以下の中小規模施設 での展開を図るためのもので、府では今年４月、「大阪府･中小規模施設への効率的なＥＳＣＯ事業推進に向 けて」をとりまとめた。 簡易公募型では、提案書作成の労力を軽減するため、提案内容をＡ３用紙１枚程度とし、公募から事業者選定 までの期間を短縮するとともに、リスクを軽減して事業参入を容易にしたもの。今回の試みでは、新規企業の 応募もあり、それなりの成果は上がったものとして府では評価している。