(社)大阪建築士事務所協会・リニューアル部会（大森達男委員長）ではこのほど、大阪 府下在住の一般ユーザーを対象に耐震に関する情報を広く提供し、意識を高めてもらう ため「既存木造住宅・無料耐震セミナー」を開催するとともに、住宅業界全体の信頼回 復を目的とした優良工務店登録制度である「ＲＣネット」を創設した。 無料セミナーは29日と８月19日、いずれも大阪府建築健保会館（大阪市中央区）で午後 ２時から。大阪府民が対象で、定員は100名。講義内容は「地震のメカニズムと木造住 宅の耐震性について」「ＲＣネットについて」「耐震改修における公庫の融資制度につ いて」の３題。 国土交通省、大阪府、大阪建築物震災対策推進協議会、(財)大阪建築防災センター、 (財)大阪住宅センター、(社)大阪府建築士会の後援。申込書に必要事項を記入し同協会 にＦＡＸ（06-6946-0004）で申し込む。
また、ＲＣネット（Ｒｅｎｅｗａｌ Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎ Ｎｅｔｗｏｒｋ）は、悪質リフォーム業者 が後を絶たず、社会問題化する一方で、戸建て住宅などの安全性のチェックや維持管理方法について、不安を 抱きながらも放置している一般ユーザーに対し、安全性・機能性などの総合的評価と適正な工事を実施し、そ の要望に応えることを趣旨としたもの。 施工業者の登録には、所定の申請書と協会員の推薦書、誓約書が必要。耐震セミナー、改修の具体的フロー は、無料セミナーを受講した一般の耐震診断希望者が、精密耐震診断を同部会耐震診断チームに依頼、実施 （有料）した後、ＲＣネット登録工務店を紹介し、施工する。 同部会では、府内の各市町村に１〜２社、当初約50社の登録を目指し、活動を開始するほか、無料セミナーも 定期的に開催する予定。 大森委員長の話 「協会としてのこのような取り組みは全国でも初めて。ＲＣネットの構想は数年前からあり、研究を重ねてい た。地域に根ざし、真面目に仕事に取り組んでいる優良工務店を発掘し、府民のニーズに応えるため、耐震、 悪質リフォームの社会問題を同時に解決するつもり。大阪府とも連携を深め、一体となったよりよい制度にし ていきたい」