一般競争で事業者決定 京都市教育委員会は、ＰＦＩ手法の導入が決まった「市立音楽高等学校移転整備事業」の実施方針を明らかに した。1948年に全国初の公立高校音楽科として創設された市立音楽高等学校新校舎等を中京区の元城巽中学校 跡地（約8,000?）に整備し、移転するというもの。事業者が音楽高校の校舎や音楽ホール、体育館、音楽関 係の団体関連施設、ギャラリー等で構成する施設の設計・施工を行い、15年間の維持管理・運営を行うＢＴＯ 方式を適用する。今月下旬に特定事業の選定と公表を行い、８月下旬に入札説明書等を公表し、2007年３月中 旬に総合評価一般競争入札方式で選定事業者を決定する。同年６月から設計を開始し、できるだけ早い段階で 着工、2009年２月の全面共用開始をめざす。 同委員会指導部音楽高校改革・推進建設室は12日まで、実施方針に関する意見や質問を受け付け、24日にそれ らの回答を公表、下旬に特定事業の選定と公表を行い、８月下旬に入札説明書案等の発表、説明会の開催を行 う。その後、９月初旬までに説明書等についての意見や質問を受け付け、下旬に回答、11月中旬の入札公告を 経て、12月中旬から来年３月初旬にかけて、厳正に審査を行い、中旬に総合評価一般競争入札方式で選定事業 者を決める。５月下旬に事業契約を締結する。 施設の整備にあたっては、今年４月に制定された京都文化芸術都市創世条例を踏まえて、新しい京都の文化芸 術創造の機能や、次代に応じた教育的機能を盛り込み、音楽的に優れた環境と音響、地域のランドマークとな るデザイン性を持った施設整備が条件にあげられている。事業用地は中京区油小路通押小路下る押油小路町 238−1。2008年度内に施設の完成、移転を行い、2009年２月から2024年３月末まで維持管理業務を行う。 市立音楽高等学校の生徒数は５月時点で計118人。1948年10月に市立堀川高等学校音楽課程として創立、そ の後、出雲路、岡崎の地を経て、1980年４月に西京区に新築・移転された。1997年４月に全国で唯一の単独音 楽科高校として独立、開校した。卒業生には世界で活躍するアーティストの葉加瀬太郎さん、トランペット奏 者の北村源三さん、ピアニストの松田康子さんらを輩出している。