大阪商工会議所の建設・建材部会（鴻池一季部会長）は２月22日、「第12回建 設・建材部会」を大阪市中央区の同会議所で開催し、鴻池部会長はじめ部会各 社の代表ら約100名が出席した。部会ではまず、鴻池部会長の任期満了に伴 い、淺沼健一（株）淺沼組代表取締役社長が新部会長に選出された。就任挨拶 に立った淺沼部会長は「建設業界のさらなる発展と、部会の活性化に向け、精 一杯力を尽くしたい」と今後の抱負を述べた。 《アシハラヒロコ氏の講演も》 部会では続いて、建築家兼インテリアコーディネーターのアシハラヒロコ氏に よる講演「今、建築家に本当に求められていること 住まう人のライフスタイ ルまで考えた上質な空間創り 」が行われた。個人邸や集合住宅などの建築設 計からデザイン、コーディネーションまでをトータルに手がけるほか、京都室 町・紫野和久傳の店舗デザインでも話題となっているアシハラ氏はまず、「住 宅はそこに住まう人の人生を包括する核のようなものであり、そこでの生活を いかに豊かにできるのかを考えるのが建築家の課題」と話し、「施主が何を望 んでいるのかを的確に読み取り、プロとしての信頼を得なければならない」と しながら、「常にアンテナを張り巡らせていないと、施主の問いかけには答え られない」と指摘、自身の仕事へのスタンスを語った。
アシハラ氏は、手がけた集合住宅の事例をスクリーンで紹介しながら、居住空間のトータリティや、空間とア ートの関係などについて詳しく解説を加え、講演後には、参加者から寄せられた「高齢者への配慮は」「建材 としての木材の捉え方は」「スケルトンインフィルへの対応は」などの質問に丁寧に答えていた。
【写真上は会場風景、写真下は講師のアシハラヒロコ氏】