計画されている淀川左岸線延伸部(大阪市北区豊崎付近 門真市稗島付近約10 ?)について検討する第18回有識者委員会(委員長・池田敏雄関西大学法学部 教授)が1月27日に大阪市北区の三井アーバンホテルで開かれ、比較案の評価 方法や評価指標の見直しなどについて審議した。 《淀川左岸線延伸部の有識者委員会 評価指標見直しなど検討》
今回の比較案は、沿道市民アンケートでの指摘を受け、改めて整理し検討したもの。その結果、「整備しない 場合の課題」の取りまとめとして、(1)都心部の一般道路、阪神高速道路での慢性的渋滞(2)都心部での 交通事故や沿道環境など、道路交通環境の悪化(3)大阪港と内陸部との脆弱な結びつき(4)第二京阪道路 の供用に伴う他路線への交通負荷―を挙げ、現在の交通状況は将来において大きく変化しないとしている。 また、大阪都市圏の活性化や地域産業界の再生について、大阪都市再生環状道路に対しての期待は非常に大き いものがあるという。関係団体ヒアリングからは、「高速道路の整備は関西経済の活性化にとって不可欠」 「大阪は南北方向には広い道路が多いが、東西方向は少なく、東西道路の強化をお願いしたい」「第二京阪道 路や大阪湾岸道路と結ばれることにより、関西圏の都市再生・産業再生を先導するのになる」などの意見が寄 せられている。 評価指標の見直しについては、アンケート結果を踏まえ、現在の評価指標で概ね妥当であることが確認され た。しかし、評価指標追加のトンネル内事故での安全性の評価項目で、「トンネル延長のみで評価することは 適切でないため、評価指標としない」とした点について意見が出された。このため、今後は関連する情報(デ ータなど)を示し、分かりやすい説明を加える必要があるとしている。 委員会終了後の会見で、池田委員長は「正念場を迎えている。検討していく流れは、委員の一致をみている。 評価項目は、アンケートの回答率に合わせて重みをつけたい。次回は方法を含めて内容の評価検討に入ってい くことになるだろう」と話った。