神戸市がPFI事業で実施していた神戸市中央卸売市場本場再整備事業でこのほど、関連棟が完成し、これ により再整備施設が全面供用を開始した。事業は、マーケットピア神戸(株)によりBTO方式で行われ、 事業期間は2034年3月末までとしている。供用を開始した関連棟は、北棟と中央棟、南棟の三棟で、食品・ 物品販売店舗や飲食店、事務所、市場PR施設で構成される。食品・物品販売店舗は、仲卸売場と同じ敷地 内に配置され利便性が向上し、飲食店街は広く明るい通路としてエスカレーターを設置したほか、既存棟と 2階レベルで接続。またPR施設では料理教室等に利用される。 主な施設規模は、物販店舗等の中央棟がS造4階建て延べ床面積5,561?、事務所となる北棟はS造5階建て 延べ床面積2,717?、南棟がS造四階建て延べ床面積1,917?のもの。 整備事業では、昨年4月に加工場や保冷庫、物流センターなどから成る加工物流棟(2階建て、延べ床面積 3万0,612?)と、全面的にカーゴ使用を可能とした南物流センター(平屋建て、延べ床面積1,145?)が供 用しており、今回の関連棟の完成により全施設の供用が開始された。 再整備事業は、市道高松線で分断された本場の西側施設を東側施設ゾーンへ移転・集約し、併せて老朽化し た西側施設の建て替えと場内物流動線の効率化と短縮化を図るとともに、食品の高付加価値化等の課題に対 応し、市民に対する生鮮食料品流通の拠点として整備するもの。 事業化にあたっては、PFI手法を導入し、2004年度に特定事業に選定するとともに事業者として三菱UF Jリースを代表企業に、三菱重工業と近畿菱重興産で構成するグループを特定。同グループはSPCのマー ケットピア神戸を設立し、同18年度から施設建設に着手していたもの。