予定価格201億3,500万円、12月に落札者を決定 地方独立行政法人大阪府立病院機構では、PFI事業で実施する「大阪府立精神医療センター再編整備事 業」の入札を公告した。事業はSPCが施設の建設を行った後、機構側に所有権を移転し、維持管理業務等 を行うBTO方式。5月に現地見学会を行い、10月に入札書等を受け付け、総合評価一般競争入札で12月に 落札者を決定する。予定価格は201億3,500万円。この事業は、現施設が建設後40年以上経過し、老朽化や狭 隘化が進んでいることに加え、現在では措置・応急入院患者や他の医療機関では対応が困難な難治症患者の 受け入れなど、行政的医療を中心に精神科医療センターとしての機能が求められるなど、施設の建替が急務 となっていることから実施されるもの。 実施方針発表後、VFM等の評価を行い、定量的評価では機構側が直接事業を実施した場合と比べ、PFI 事業では財政負担額で約10%の削減効果が見込まれ、また定性的評価でも、施設整備から維持管理、医療サ ービス業務で効率的で効果的な事業推進が期待できることから、今年1月に特定事業に選定されていた。 計画では、枚方市宮之阪3−16−21の敷地約10万3,100?のうち、計画敷地としてAゾーン(約6万9,850 ?)とBゾーン(約1万4,990?)、松心園部分をCゾーン(約1万8, 260?)として区分し、AゾーンとB ゾーンが本院部分の建設用地となる。 施設は、本館棟と成人棟、児童思春期棟、医療観察病棟の計473床、延べ約2万8,500?、付属施設として刀 根山支援学校精神医療センター分教室等の約500?を整備。本館棟は3階建て以下、成人棟は五階建て以下で 緊急救急病棟と高度ケア1から4病棟、総合治療1から3病棟とし、児童思春期棟と医療観察棟は2階建て 以下としている。PFI事業者は、SPCを設立し、施設整備と維持管理・医療関連サービスが業務範囲。 施設整備業務では、調査・対策から設計、工事監理、建設、移転引越などのほか、RC造4階建ての管理 棟、RC造2階建ての病棟十棟など、延べ3万2,081・63?の既存建物の解体撤去を含むもの。 入札参加者は単独企業か複数の企業で構成するグループとし、建設工事担当者は建築一式工事で大阪府建設 工事一般競争(特定調達)入札参加資格の認定を受け、2008年3月10日以降を審査基準日とする経営事項審 査の総合評定値が1,200点以上で、1999年4月1日以降に元請(JVでは出資比率20%以上)として、300床 以上の病院の建築一式工事を完工した実績を有することなど。 入札説明書等に関する質疑を26日まで受け付け(回答は4月下旬)、9月から入札参加予定者に対する整理 番号を交付し、10月9日に入札書類を受け付けて開札する。参加資格確認後、11月に入札参加者によるプレ ゼンテーションとヒアリングを実施し、12月中旬に落札者を決定する。 落札者の決定は、「大阪府立精神医療センター再編整備事業に係る選定事業者審査委員会」で、定性的審査 (100点)と定量的審査(100点)の総合評価(200点満点)で行い、最も得点の高い提案を最優秀提案者とし て選定し、この結果を踏まえ機構側が落札者を決定する。落札者は12月下旬に基本協定を締結し、2010年1 月にSPCを設立して事業契約を結び、2011年に仮病棟を引き渡し、2012年12月に新病棟を引き渡し維持管 理業務を開始する。事業期間は2028年3月31日まで。 なお、5月に2回にわたり現地見学会を開催、申し込みは5月1日まで。入札説明書は病院機構HPからの ダウンロードも可。担当は、地方独立行政法人大阪府立病院機構本部事務局PFI推進グループ(電話06− 6692−8472)。