起工式で鍬入れ 阪神高速大和川線で、阪神高速道路?の主催による「合同起工式」が25日、 同社施行区間内の大阪府堺市堺区遠里小野町四丁目地内で開催された。区間 内で実施される6工区での工事着手にあたり合同で行われたもので、式典に は阪神高速(株)の木下博夫社長はじめ来賓、地元関係者など約140名が出 席、鍬入れなどが行われ工事の着工を祝い合った。 起工式は11時から行われ、初めに主催者を代表して木下社長が挨拶。木下社 長は、「この道路は都市再生環状道路の一部を形成し、都市圏の道路交通の 円滑化を図り、大阪ベイエリアと中部圏などと結ばれる意義深い路線だ」と 同線の役割を述べ、事業については「全国的にも注目される新しい事業手法 を企画した」とした。 その取り組みとして、スーパー堤防との一体的整備による災害に強いまちづ くり、省資源・省エネルギーとして工事の発生土の再生活用などを上げなが ら、「事業推進には関係機関の連携が不可欠であり、今後も協力をお願いす る」と支援を呼びかけた。
来賓祝辞では、衆議院の北側一雄議員が、先進諸国では環状道路は当たり前のものとなっているとし、「堺 市内の東西交通の円滑化、スーパー堤防整備と併せまちづくりの絶好のチャンスだ」と述べ、大和川線を軸 とした次世代のためのまちづくりに期待を寄せた。 大阪府の小河保之副知事は、大和川線は大阪の再生にも不可欠であるとし、橋下徹知事からの、「大和川線 は、ベイエリアと中部圏との連携強化のためにも必要で、同線の整備により堺市が魅力あふれる都市となる ことを期待する」とのメッセージを披露した。 また、地元堺市の木原敬介市長は、大阪府と阪神高速とともに「1日も早い完成を目指して事業推進に努 める」としながら、「この道路が地域の活性化に寄与するものと期待し、堺市が目指すオンリーワンのまち づくりにも貢献するだろう」と事業推進への支援を呼びかけた。 次いで、工事を担当する施工6工区を代表して清水建設の小野武彦副社長が安全宣言を行い、工事参画への 謝辞を述べるとともに、「工事推進にあたっては関係各位の指導の下、安全に十分留意し、完成後も安全で 安心して使える道路として無事故・無災害で引き渡すことを誓う」と決意を表明した。 この後、阪神高速をはじめ来賓、地元関係者ら12人による鍬入れ式と万歳三唱が行われ、大和川線の起工を 祝い合った。 阪神高速大和川線は 、堺市堺区築港八幡町から松原市三宅までの延長9.9?の自動車専用道路で、阪神高速 道路湾岸線と松原線をつなぐ大阪都市再生環状道路の一部を構成する。道路規格は第2種第1級、設計速度 80?/時の4車線で計画。 事業化にあたっては、1995年に都市計画決定され、1999年から阪神道路高速公団が調査や測量、用地取得を 進めてきたが、公団の民営化に伴い同18年4月からは、阪神高速(株)と大阪府、堺市による分担施行とな った。このうち阪神高速?では、堺市との合併施行区間を含み7.2?を担当し、さらに3.1?は国土交通省が 実施するスーパー堤防との一体整備が行われる。全体の完成は2015年3月を予定している。 今回の起工は、阪神高速施行区間の着工によるもので、清水・奥村JVと鹿島・飛島JV、大林組が施工を担 当している。