
パナソニック(株)(大坪文雄社長)が、大阪市南港で計画していた「パナ ソニック(株)エナジー社住之江工場(仮称)」が起工し、19日に建設予定 地(大阪市住之江区平林北1−2−43)で起工式が執り行われた。リチウム 2次電池の主力工場となるもので、今月30日に工事着工、10月から稼動を予 定している。総事業費は1千億円。施設は、敷地面積約14万8,000?に、Aか らHの各棟、総延床面積15万9,000?の規模で建設される。計画では、CO2 を原単位で今年度非30%削減を目標に、電気と熱エネルギーの有効利用を図 る、「安全・安心エコ工場」の実現を目指すとしている。
工場は、ノートパソコンや携帯電話などのモバイル機器の主力電源であり、将来的には車や家庭用への展開 で需要拡大が期待されるリチウムイオン電池と関連部品の生産、素材の開発を行うもので、源泉(極板生 産)工程から電池セル組み立て、充放電工程、出荷までを一環して実施する主力工場に位置付けられてい る。 工事は、第1期と2期に分けて行われる。第1期では、AからE棟を建設し今年10月に生産を開始、2期は FからH棟として2010年10月頃の稼動を予定している。設計は双星設計、施工は大林組が担当する。 19日の起工式には、パナソニックの福島伸一専務並びにエナジー社の野口直人社長はじめ、大阪府の橋下徹 知事、大阪市の平松邦夫市長らが出席した。同工場は、大阪市が創設した産業集積促進地域に立地する大規 模先端工場に、建設費等の一部を助成する「大阪市都市再生重点産業促進助成制度」の大型特例として助成 対象に決定している。