4月から業務開始へ 大阪府では、大阪版市場化テストの対象業務として「建設業許可申請受付等業務委託」の受託者選定にあた り公募型プロポーザル方式を実施していたが、このほど受託予定者に(株)ネクストキャリア大阪支社を選 定した。同業務での公募型プロポーザル方式の採用は」全国で初めて。 委託する業務は、業務を適切に運用するためのマニュアル作成や要員配置、要員教育等準備業務と窓口審査 (内部審査)等補助業務、運営管理業務。委託期間は平成21年1月から25年12月までで、契約上限総額は3 億1,215万円以内。プロポーザルでの提案公募には、ネクストキャリア大阪支社をはじめ、日本コンベンショ ンサービス、コスモビル保全、ベルシステム24関西支店、関西雇用創出機構、NTT西日本関西、タカダの 八社から応募があった。 提案審査は、有識者で構成する「建設業許可申請受付等業務受託予定者選定会議」が行い、400点満点中、 275点を獲得したネクスト社を最優秀提案者としたもの。総評では、受託実績による安定性や専門性を活かし た独創的な改善提案、セキュリティなど適切なコンプライアンス対策、経費の大幅な縮減効果等、「各応募 者とも全て一定の水準に達している」とし、総合的にもっともバランスの取れていると思われる提案を行っ た事業者を受託予定者の選定したとしている。 最優秀提案では、受託職員の意識向上のための取り組みとしてのインセンティブや表彰制度、書類管理のデ ータベース化などの新たな提案がなされ、申請者の待ち時間短縮のための方策や業務改善策など、「前向き で積極的な取り組みが随所に織り込まれ円滑な業務遂行が期待できる」としたほか、経費面でも縮減効果が 高く、「安定的かつ効率的な運営が可能と判断できる」を決定理由とした。今後、大阪府と同社で契約内容 についての協議を行い、契約を締結する。業務は、来年1月から受託職員の研修などを実施、4月から本格 業務の開始を予定している。 大阪府の建設業許可の申請は、新規と更新、業種の追加と変更などで、例年1万4,000から1万5,000件の申 請がある。現状では、業務スペースが手狭であり、時期によれば待ち時間が最大で3時間にも及ぶことがあ り、業務委託により担当の住宅まちづくり部振興課では、職員が審査業務に専念でき、混雑緩和とサービス 向上につながるものと期待を寄せる。 また、業務委託に合わせ、現在申請別となっている窓口を一元化してブースを増設するなどの業務スペース の改修を実施するとともに、受付時間の延長などで、最大待ち時間3時間を1時間以内にしたいーとしてい る。