10棟を3棟に集約、2011年の竣工目指す 三菱地所(株)(木村恵司社長)並びに鹿島?(中村満義社長)が、事業協 力者として参画していた新千里北町第3団地住宅一括建替え事業計画が、こ のほど決議された。両社とも関西圏では初めてのマンション建替え事業とな る。事業では、既存住宅10棟を3棟に集約し、延べ4万5,575.43?、総戸数 365戸を計画。来年4月から解体工事に着手し、2011年9月の竣工を目指す。
新千里北町第3団地住宅は、旧日本住宅公団により建設された団地で、北大阪急行千里中央駅の駅前商業ゾ ーンに隣接する敷地面積1万9,624.64?に、RC造の10棟で構成される総戸数162戸の住宅で、昭和42年 (1967年)に建設された。しかし、筑後30年が経過し、建物の老朽化とともに入居者の高齢化などにより、 同団地における建替え問題が浮上、このため同団地の管理組合でも団地再生に向けた協議が進められ、昨年 12月には、三菱地所と鹿島を事業協力者として選定し、具体的な計画の検討を重ねてきた。 計画の策定にあたり両社では、区分所有者に対する建替えに関する合意形成に協力しながら、具体的な建替 え計画について検討を重ね、9月28日に開催された組合臨時総会において、団地全体の93%(区分所有者ベ ース)を超える賛同を得て、両社を事業協力者とする一括建替え決議が可決されたもの。 建替え計画は、既存の住宅10棟(4から5階建て)、延床面積1万1,036?を解体・撤去し、建替え住宅は、 「千里ニュータウン地区環境保全に関する基本指針」に基づき、容積率と建ペイ率をそれぞれ150%と50%以 下とし、建物高さも40m以下に抑えながら、南棟・中央棟・北棟の3棟で計画。 建物は、RC造一部S造地下1階地上12階建て、延床面積4万5,575.43?で総戸数365戸で、免震構造を採 用。居住者が育んできた素晴らしい住環境と住文化をさらに深め、未来の資産として次世代に継承すること を基本コンセプトに、周辺環境との調和を図った、明るく風通しの良い緑あふれる住空間の創造を目指すと している。 事業は、三菱地所と鹿島が事業者として設計監理を担当、施工は鹿島、住宅販売は三菱地所リアルエステー トサービス、建物管理は三菱地所藤和コミュニティが、それぞれ担当する。2009年4月から既存建物の解体 工事に着手し、2010年3月に本体工事に着工、2011年9月に竣工、引渡しを予定している。 三菱地所と鹿島の両社では、関西圏では初のマンション建替え事業への参画となるが、千里ニュータウン再 生のリーディング事業とするため、いずれも首都圏をはじめ各地で培ってきた事業ノウハウを結集して事業 推進を図ることとしている。