福知山道路岡改良工事、地元自治会ら約50人が参加 (社)日本土木工業協会関西支部(友廣康二支部長)は12日、京都府福知山 市で熊谷組が施工中の「福知山道路岡改良工事」作業所で、100万人の市民現 場見学会を開催した。地元住民の方々に、工事に対する理解を深めてもらう ことを目的に実施されたもので、見学会には地元自治会から約50人が参加 し、工事の現況を見て回った。 今回の現場は、近畿地方整備局福知山河川国道事務所が発注した、国道九号 線の岡地区(福知山大橋西詰から駅南大通り線)の延長1,038mでの四車線拡 幅工事で、見学会は、ドーピー建設工業により同時に施工されている南岡跨 道橋上部工事の現場と併せて実施された。 9時からの見学会では、初めに作業所の飯田正克所長が挨拶。飯田所長は、 「建設業各社は、社会資本整備に誇りと自信を持って行っているが、社会的 イメージが悪い部分もあり、開かれた業界とするための取り組みを進めてい る」と、この見学会もその一環であるとし、工事にあたっても、「地域との 垣根が高かったように思う。今回、地元の方々に仕事の中身を見ていただく ことで、建設業に対する理解を深めてほしい」とその成果に期待を寄せた。
現場では、まず南岡跨道橋上部工事を見学。同工事は、改良工事区間のほぼ中間地点に、橋長34mのプレス トレスコンクリート製の橋梁上部工を架設するもので、ドーピー建設工業の箕浦輝明所長から、PCの意味 や特徴などの説明を受けた。工事は今年3月7日から行われており、17本のPC桁の製作と架設を終え、9 月末には完了するとしている。 次いで、飯田所長らが改良工事における擁壁と舗装工事について説明を行った。同現場では、擁壁に大型ブ ロック積み擁壁を採用しており、担当者が実物のブロックを使用してその構造などを解説した。また、舗装 工事では、排水性舗装と透水性舗装の違いを説明した。このほか、現場では工事に使用したバックホウを展 示、参加した親子や家族らは運転席に上がったり、写真やビデオ撮影など、それぞれ現場を楽しんでいた。 福知山道路岡改良工事は、同地区が国道九号線からJR福知山駅周辺市街地に入る玄関口にあたり、1日に 2万台を超える交通量で、朝夕のラッシュ時を中心に慢性的な交通渋滞が発生していたことから、現道2車 線を4車線に拡幅するもの。 工事は、2006年12月28日に着工、これまで切盛土工や残土処理工、大型ブロック積、ブロック積、舗装、地 下横断歩道、跨道橋下部工などを実施、2009年3月10日の完成を目指しており、現在まで約13万時間に及ぶ 無事故・無災害記録を継続中。