堺市と関西電力(株)、シャープ(株)の3者は23日、堺市臨海部における 「メガソーラー発電計画」を共同で推進することに合意した。計画では? 「堺第7−3区太陽光発電所(仮称)」(堺市西区築港新町4)?「堺コン ビナート太陽光発電施設(仮称)」(堺市堺区築港八幡町)の2カ所のメガ ソーラー発電を予定している。 ?については、堺市西区の産業廃棄物埋立処分場「堺第7−3工区」に関西 電力が太陽光発電所を建設する。発電出力は約10MW(約1.0万kW)で、発 電電力量は約1、100万kWh/年。2009年度の着工、23年度の運転開始を予 定。総事業費は約50億円。 ?については、シャープと進出企業によるコンビナートの各工場の屋根上等 に、シャープと関西電力グループが共同で太陽光発電施設を設置し、コンビ ーナート内で自家消費電力として使用。具体的な進め方については今後、両 社が共同で検討を進めていく。また、同発電施設には、シャープが2010年3 月までに稼働を予定している太陽電池新工場で生産する薄膜シリコン太陽電 池モジュールを採用する予定。発電出力は最大約18MW(約1.8万kW)、当 初約9万MW(約0.9万kW)で、発電電力量は約1,800万kWh/年。2010 年3月までに着工し、2011年3月までに運転開始の予定。
堺市は、今回の計画を同市がめざす低炭素型都市「クールシティ・堺」の実現に向けた重点的取組として位 置づけ、円滑な推進を図るため関西電力及びシャープと協力していく。この臨海都市部に建設される2つの 発電施設の出力を合わせると約28MW(約2.8万kW)となり、世界最大級の太陽光発電規模となる。太陽光 発電は原子力発電や水力発電と同様、発電過程でCO2を排出しないため、同計画によるCO2削減量は、 合計で年間約1万トンになる見込み。 関西電力では今回、太陽光発電所を事業用として建設・運営することで、諸課題を検証し、太陽光発電の推 進に役立てていくとともに、得られた知見は広く公表していく考え。また、シャープは液晶パネル・テレビ を一貫生産する亀山工場において、すでに合計約5MW(約0.5万kW)の太陽光発電システムを導入。今 回、それを上回る規模のシステムをコンビナートに設置することにより、亀山工場を越える環境先進型工場 をめざす。 なお、今回の合意を受け、3者が一体となって同計画を推進するため、堺市が設立する推進組織に関西電力 及びシャープが参画し、低炭素型都市の実現に努めていく。