
公益棟の規模縮小へ 和泉市では、「和泉府中駅東第1地区第2種市街地再開発事業」での事業計 画を変更する。施設建築物の一部見直しに伴うもので、商業施設棟の規模縮 小と事業手法の変更などを行ったもので、事業期間2012年3月まで延長す る。今回の計画見直しは、市の財政状況やまちの空洞化、建設資材の高騰な どを受けたもので、2005年3月の見直しに次いで2回目のもの。見直しは、 市の財政負担の軽減と事業採算性の確保、まちの活性化ーの視点から行われ た。
見直しの骨子は、商業・公益棟の規模縮小と駐車場棟の低層化、事業手法の変更で、施設は建物の長さを1 から3階で約9m、4・5階を約17m短縮。これにより利用階を従来の1から6階から、1から5階までと し、6階は機械室等とする。駐車場棟は階数を8階から7階へ低層化し、建物長さを約7m延長。 これにより、建物全体の建築面積を約4,800?から約4,900?に、延床面積で約3万8,400?を約3万5,600? に縮小。公益床の面積縮小により市財政負担の軽減が図れ、用途の複合化によるまちの活性化を図る。ま た、駐車場棟の低層化は、利用形態の向上による利便性確保につながり、事業手法の変更は、まちづくり交 付金の導入で、公益床取得費への国費充当による市財政負担の軽減につながるものとなる。 この再開発事業は、和泉市府中町1丁目の施行面積約2.3haに、土地の高度利用と都市機能の更新を図り、災 害に強い住いとまちづくり、地域の文化、交流活動を促進する拠点づくりを進め、和泉府中駅周辺を同市の 都心としてふさわしい、活力とうるおいのある市街地へ再生することを目的としたもの。計画では、地区の 中央を貫く和泉府中南通線沿いに、商業・業務施設、住宅、公益施設などの再開発ビルを建設。建物は、商 業・公益棟が六階建て、住宅は分譲住宅棟として20階建て150戸を建設、当初の事業期間は2010年3月31日と なっていた。 事業は、1998年11月に都市計画決定され、2000年11月に事業計画を決定。2005年に都市計画と事業計画を変 更している。なお、2005年には事業協力者として西松建設・リバー産業JVを選定している。なお、事業期 間も2012年3月31日までに変更された。 今後の計画では、今年度中に管理処分計画を認可して、特定建築者を公募、2008年度に施設建築に着工し、 2010年度に完成、その後2011年度には駅前広場やペデストリアンデッキなどを完成する予定としている。