工事特性に応じ3タイプ 予定価格1億8000万円以上から
大阪府都市整備部はこのほど、同部における総合評価落札方式の取組方針を明らかにした。工事の特性に応じ て、技術審査型と技術提案型(標準・高度)の3タイプを選択するとし、原則として予定価格が1億8千万円 以上の土木一式工事とプラント設備工事を対象としている。
タイプの選択では、規模や技術的な工夫の余地など、工事の特性に応じて選択する。技術審査型は、技術的な 工夫の余地が少ない工事で採用。技術面の評価対象では、施工の確実性を確保する観点から、施工計画や優良 工事成績の有無、実績、配置予定技術者の経験や資格等を求める。
技術提案型の標準タイプは、工夫の余地が大きく、発注者の求める工事内容を履行するため施工上の技術提案 を求める場合に行い、技術面の評価対象は、安全対策や交通・環境への影響、工期縮減などの技術提案を求め る。
高度タイプでは、工夫の余地が大きく、構造物の品質向上を図るため、工事目的物自体についての提案を求め る。技術面の評価は、強度や耐久性、維持管理の容易さ、環境改善への寄与、景観との調和、ライフサイクル コスト等の観点から、高度な技術提案を求めるとしている。
対象となるのは、原則として予定価格が1億8千万円以上となる土木一式工事とプラント設備工事で、プラン ト設備では、工事内容により提案型か審査型を選択する。
技術審査型では、施工計画や優良工事表彰の有・無、工事成績と施工実績、配置予定技術者の経験と資格を評 価することで、発注者の指示する標準設計に基づき、適切かつ確実に工事を遂行する能力を入札参加者が有し ているか否かを確認する。
技術評価点は、標準設計について施工上の工程管理、品質管理、安全管理、施工管理等の基礎的知識を有して いるか、当該工事内容を理解しているかどうかを審査し、適正と評価された課題数に応じて上限を100点と する基礎点を付与、これに加算点を加えた合計点を技術評価点とするもの。
加算点は、優良工事表彰の有無や工事成績m施工実績、配置予定技術者の経験・資格等の各項目状況を評価し て、最高5点までの範囲で加算される。
技術提案型(標準)は、施工上の特定の課題等について、入札参加者から技術提案を募り、工事の品質向上を 期待するもので、技術評価点では当該工事の入札参加条件を満たす者全てに技術提案標準点100点を付与 し、技術提案の評価により最高30点を範囲とする加算点との合計点で評価するもの。
技術提案の評価は、施工方法等(仮設工と架設構造物含む)についての提案を求め、提案に基づいた施工計画 も評価することを基本としている。また、環境配慮や参加条件以上の施工実績なども追加項目とされ、設備工 事では維持管理や設備設計等の提案も求めることができる。
一方、落札者の決定では、入札価格が予定価格の制限範囲内にあるもののうち、評価値の最も高いものを落札 者とし、評価値の算出方法は除算方式が基本。基礎点か標準点と加算点の合計である技術評価点を入札価格で 除した数値が評価値となる。