「幹線道路のネットワーク拡充へ」 布村局長ら15名で待望の鍬入れ 近畿地方整備局は25日、一般国道24号京奈和自動車道「紀北東道路」16.9?の 起工式を挙げた。また、24日には第2京阪道路(一般部)一般国道1号(八幡 市内里から京田辺市松井間)2.5?が開通。各式典では、多くの出席者が起工 と開通を祝福するとともに、関西の発展を支える大動脈・幹線道路のネットワ ーク拡充へ、京奈和自動車道と第2京阪道路の1日も早い全線開通を願う声が 相次いだ。
一般国道24号京奈和自動車道「紀北東道路」(橋本市高野口町大野から紀の川市神領間16.9?)の起工式は、 事業用地内のかつらぎ町妙寺で行われ、式典に近畿地方整備局の布村明彦局長、岡田順一郎副局長、和歌山河 川国道事務所の大槻英治所長、和歌山県の仁坂吉伸知事、橋本市の木下善之市長、紀の川市の中村愼司市長、 かつらぎ町の山本恵章町長ら関係者・来賓約150人が出席。 京奈和自動車道は、大和平野を南北に縦貫し京都と和歌山を結ぶ延長約120?の高規格幹線道路。既存の高速 道路や主要な国道と連携することで相互のネットワークを形成し、地域間の交流促進、国道24号の交通渋滞の 緩和や交通事故の減少、時間短縮を目指しているもの。昨年4月には奈良県内の「大和区間」9.5?が開通 し、西名阪や大和高田バイパスと連絡を図った。また、和歌山県内でも4月に「橋本道路」5.6?、6月には 奈良県と和歌山県を連携する「五條道路・橋本道路」4.2?が供用開始するなど、全体で3分の1に当たる約 40?が開通。さらに10月には大和・御所道路の「御所区間」13.4?にも着工した。 式典で式辞を述べた近畿地方整備局の布村局長は、こうした京奈和自動車道の進捗状況にふれ、「いま、全体 の早期完成に向けて精力的に事業に取り組んでいる。今回の起工も、多くのご支援とご協力を得て着工するこ とができた」と、まず地元関係者に感謝の意を表し、「安全で快適な美しい都市空間の形成など、次世代にわ たって豊かな暮らしを支える道路整備を着実に推進していきたい」と新たな決意を示した。 来賓祝辞では、地元を代表して和歌山県の仁坂知事が「公共交通の整備に関しては、後手に回っていると思 う。観光や産業の発展、企業誘致に対しても、なによりも交通が繋がっていることが大事。私たちも元気にな り、頑張っていかなければ…」と県の現状を語った後、「私たちの力が大関西の発展を助け、また、京奈和自 動車道が東海圏と繋がることによって、和歌山県も多くのビジネスチャンスが生まれてくるだろう。工事の早 期完成を願う」と述べた。また、 地元選出の多くの国会議員から「紀北東道路は、交通渋滞の解消や地域の発展に大きく寄与するものと確信し ている」とする祝辞が寄せられた。さらに大槻事務所長による工事概要の説明を経て、地元の妙寺小学校の児 童二人が起工を喜ぶ作文を披露。この後、関係者・来賓、小学生2人を含め計15人で鍬を入れ、待望の着工を 喜び合った。 今回、着工した紀北東道路は、約3.8?の橋梁区間と約13.1?の土工区間で構成し、2002年から用地買収に着 手。現在約9割を取得し、埋蔵文化財の調査を進めている。今後、工事進入路や本線の改良工事を、文化財の 調査が完了した部分から本格的に着手する。