施工は錢高・日本国土開発・川嶋特別JV、18日に竣工式 兵庫県が、平成4年度から事業を進めていた多目的ダムの「但東ダム」がこの ほど竣工した。治水対策はじめ水道水源確保を目的に豊岡市とともに建設を進 めてきたもので、ダムは、堤高25.7m、堤頂長120m、総貯水量47万立方mの 重力式コンクリートダム。本体工事は昨年6月に完成し、これまで試験湛水を 行ってきた。施工は錢高・日本国土開発・川嶋特別JV。総事業費は約49億 円。
東ダムは、豊岡市但東町畑山地先に位置し、一級河川円山川水系横谷川の治水対策と水源確保を目的に建設さ れた。横谷川流域は、1987年と1990年には、豪雨による洪水で多大な被害を受け、また但東町では、夏季のか んばつ期において水道水源の枯渇や既存取水施設の老朽化などにより、何度も給水制限の危機に見舞われてき た。 このため、兵庫県と豊岡市では、但東町の水道水源確保としての生活貯水池、また洪水調節機能を有した多目 的ダムとして建設を計画、1992年度には国庫補助事業の採択を受け、事業に着手したもの。工事では、同2001 年度から工事用道路の建設を進め、2004年6月からダム本体工事に着工した。 ダムは、重力式コンクリートダムで、堤高25.7m、堤頂長120m、堤体積2万4,700立方m、総貯水量47万立方 mの規模。貯水池の集水面積1.34K?、放流施設として常用洪水吐き一門、非常用洪水吐き2門などを備え、 計画高水流量18立方m/S、計画放流量六立方/S、最大放流量8立方m/Sなどとなっている。 ダムの完成により、洪水調節機能として概ね30年に1回の確立で発生するとされる洪水から流域を守り、但東 町の将来的な水道需要量で不足が予想される給水量である日量1,150立方mを確保するほか、横谷川に生息・ 生育する動植物はじめ河川環境保全、渇水時の農業用水への利用も可能となった。 ダムの本体工事は、2006年6月に完了し、その後、ダム関連施設を整備して、同11月1日から試験湛水を行っ てきた。なお、18日には兵庫県並びに国土交通省、地元関係者らが出席して竣工式が執り行われる。
