今西・藤野特定建設工事共同企業体 大規模な建替事業によって、安全・安心・快適な高層住宅へと鮮やかな変貌を 遂げていく「大阪府営富田林楠住宅」。その先陣を切る第1期高層住宅(建て 替え)新築工事(第2工区)の施工を担当し、WRC造14階建て、総戸数112 戸の一号棟を高品質に完成させたのは、今西・藤野特定建設工事共同企業体。 田渕重雄所長をはじめとするJVならびに各協力会社の有能なスタッフが、一 丸となって工事に取り組み、多くの関係者ならびにエンドユーザーから寄せら れていた全幅の信頼に応えた。 「全工期無災害を達成しよう」、「墜落災害の絶滅」、「4S運動実施中」と いうスローガンを掲げ、品質の向上を安全第一に目指していったその工事が本 格化したのは2004年12月初旬。H鋼親杭による土留めが同月中旬に完了してか らは、掘削(根切底GLマイナス3.9m)、捨てコンクリート打設、ズリ出しを 年内一杯までに終了させた。
【写真上:6月1日から入居が始まる大阪府営富田林楠住宅1号棟】
【写真下:エレベータホール】
年明けの1月11日から基礎地中梁配筋に着手し、2月7日と8日の両日に亘って基礎コンクリートを打設。埋 め戻しを経て一階スラブ型枠配筋を2月22日から行い、3月8日には一階スラブコンクリートを打設するに至 った。躯体は、ワンフロア当たりおよそ17日ピッチで上昇していき、年末の12月26日に上棟を無事に果たし た。また、この間の5月30日からサッシュの取り付け、6月22日から造作大工などをラップさせていった内装 工事も淀みなく進捗し、今年の3月17日に完了した。2月23日から3月13日にかけて行った外部足場の解体後 から軌道に乗った外構も工期一杯に完了。大規模建替事業の嚆矢を飾るのにふさわしい高品質を確保して無事 に竣工を迎えた。 型枠工事においては、建ちおよびレベルに留意するとともに、鉄筋の被り厚の確保にも努めて品質の向上を目 指していった今西・藤野特定建設工事共同企業体では、隣接工区との調整も巧みに図って円滑な工程を確保。 特に、搬入口が一カ所しかなかった上に、1工区を通過しなければ2工区への搬入ができないという問題に対 しては、日々の打ち合わせを入念に行って対応を図った。 一方、近隣対策としては、8時から18時までの作業時間を厳守。18時より作業が遅くなる見込みの場合には、 自治会長の了承を得て、例外的に認めてもらった。 また、大型車の搬入時間帯は9時以降、搬出時間帯は16 時までという規制に対しても真摯に対応。生コンクリート打設時には、9時までは小型車で打設し、午前9時 以降になってから大型ミキサー車を投入して打設した。 《約11万時間全工期無災害も達成》 このほか、整理・整頓・清潔・清掃の4S運動を展開し、安全でクリーンな職場環境の創出に努めていた今 西・藤野特定建設工事共同企業体では、墜落災害、飛来落下災害、重機災害の防止を重点項目として定めた安 全管理活動を緻密に展開。職長会主催による毎日の安全パトロール、JVの主催による月一回の安全パトロー ルならびに安全衛生協議会を通じて全作業員の安全意識の高揚を図り、約11万時間におよぶ全工期無事故・無 災害を達成した。 田渕重雄所長の話=現場の3方が河川に面していたし、隣接する住宅に居住している方々からの工事に対する クレームもなかったので、円滑に工事を進めることができた。また、JV職員ならびに各協力会社の作業員 が、それぞれの持ち場において力量を発揮し、全工期無事故・無災害のうちに竣工を迎えることができた。こ れも偏に、大阪府をはじめとする関係者のご支援、ご指導、近隣の皆様方のご協力のおかげであり、心から感 謝申し上げます。